15日に行われたスペイン・スーパーカップ決勝、レアル・マドリー対バルセロナは3-1で勝利したバルセロナが優勝を達成している。
サウジアラビアを舞台に行われている西スーパーカップ。決勝のカードはサウジアラビアの人々も、彼らの満足度も気にしているスペインフットボール連盟(RFEF)も望んでいたであろう、ラ・リーガ王者マドリー対ラ・リーガ準優勝バルセロナによるクラシコである。……スペイン国内では勝っても価値が低く、負ければ混沌が待ち受けるリスクある大会と扱われているが。
スタメンで驚きを与えたのはバルセロナ。チャビ監督は伝統の4-3-3を使わず、2ボランチにブスケツ、フレンキー・デ・ヨング、その前にデンベレ、ペドリ、ガビ、最前線にレヴァンドフスキを据える4-2-3-1を採用。マドリーはチュアメニが負傷でいない中盤3枚にモドリッチ、カマヴィンガ、クロース、また前線3枚にバルベルデ、ベンゼマ、ヴィニシウスを起用している。
前半はシステム変更のバルセロナがボールと主導権を握り、マドリーのミスを突いて得点を重ねた。まず33分、リュディガーの精度が狂ったパスからカマヴィンガがボールを失ったことをきっかけに速攻を仕掛け、ペナルティーエリア内でレヴァンドフスキ、ガビとボールをつなぎ30番がネットを揺らした。
バルセロナはさらに45分、F・デ・ヨングがライン間でボールを受けると、ミリトン&カルバハルが彼に同時に食いついたことでフリーとなった左サイドのガビにスルーパスが通る。ガビが折り返したボールをレヴァンドフスキが押し込み、リードを2点として前半を終えた。
新システムを駆使するバルセロナの支配力はもちろんのこと、インテンシティーでも集中力でも劣っているマドリー。明らかな劣勢の中で前半を終えたアンチェロッティ監督は、ハーフタイムにやはり前半からの起用だとポジショニングに難があるカマヴィンガを下げてロドリゴを投入。だが迎えた後半、ボールは保持してもバルセロナの守備を破るほどの攻撃力はなく、逆にカウンターからデンベレらの決定機を許してしまう。
アンチェロッティ監督は65分、明らかに疲労が溜まっているモドリッチを下げてセバジョスを入れる。すると69分、そのセバジョスの不用意な横パスからバルセロナが3点目を決めた。ガビが横パスを受けたミリトンからボールを奪ってレヴァンドフスキに渡し、レヴァンドフスキのスルーパスからガビがペナルティーエリア内左まで侵入。18歳MFの絶妙なグラウンダーのクロスから、今度はペドリがボールを枠内に押し込んだ。
アンチェロッティ監督は3失点目の直後にカルバハル&クロースを下げてナチョ&アセンシオを投入。対するチャビ監督は78分にデンベレをハフィーニャに代えた。79分、マドリーはロドリゴがミドルから一矢を報いようと試みるが、このシュートはT・シュテーゲンの好守に阻まれている。
攻撃も守備もすべてがうまくいくバルセロナ。チャビ監督は85分過ぎに一気に交代カードを4枚切り、アラウホ、F・デ・ヨング、ペドリ、ガビをエリック・ガルシア、ケシエ、アンス・ファティ、セルジ・ロベルトに代える。後半アディショナルタイムになってベンゼマに1点を返されたバルセロナだったが、2点リードのまま試合終了のホイッスルを迎えて2018年以来14回目のスーパーカップ優勝を果たした。




