21日のチャンピオンズリーグ決勝トーナメント1回戦ファーストレグ、ディエゴ・アルマンド・マラドーナでのナポリ対バルセロナは、1-1のドローで終了した。
チャビ監督の退任発表から劇的とまでは言えないものの調子を上げて、言い訳無用の“真実のとき”を迎えたバルセロナと、この一戦の48時間前にマッツァーリ監督を解任して、フランチェスコ監督を後任に据えたナポリの対戦。前半はそのチーム状況を反映したような展開となった。
力強く試合に入ったのは、チャビ監督が声を張り上げて指示を送り続けるバルセロナ。ナポリがボールを持ってもほぼマンツーマンのプレスで自由を与えず、自分たちの攻撃のターンを繰り返すフルスロットルのパフォーマンスを見せた。が、ことごとくチャンスを決め切れない。
4分にギュドアンのお膳立てからラミン・ヤマルが放ったシュートは枠外へ。9分の速攻からヤマルが、今度はミドルシュートでゴールをうかがうもGKメレトがセーブ。22分にはカンセロの折り返しにレヴァンドフスキが合わせたもののまたもメレトに弾かれ、直後にギュンドアンが放ったミドルも三度ナポリ守護神が好セーブ……。バルセロナはアタッキングサード以降のプレーの質と精度が低く、明らかに優勢な展開をスコアに反映させられなかった。
25分を過ぎるとバルセロナの運動量が落ち、ナポリも徐々にボールを保持して相手陣地でパスを回せるように。だが、こちらはオシムヘンの高さや決定力を生かすことはできず、前半はスコアレスのまま終了している。
迎えた後半、バルセロナは60分に決めるに値するはずだったゴールを、美麗なプレーからついに決めている。イニゴ・マルティネスとのパス交換からアタッキングサードでペドリが前を向くと、ラフマニの股を抜くスルーパスで前方のレヴァンドフスキに通す。そしてバルセロナのエースがペナルティーエリア浅い位置からコンパクトに右足を振り抜くと、グラウンダーのボールが今度はディ・ロレンツォの股を通って枠内左隅に収まっている。
バルセロナのゴールの直後、静寂が支配したマラドーナ。だが74分には一転して歓喜が爆発する……ナポリがバルセロナの個人のミスに乗じて、同点弾を決めたのだった。ペナルティーエリアのオシムヘンがゴールに背を向けながら縦パスを受けると、マークについていたイニゴ・マルティネスが転倒。フリーとなったナイジェリア代表FWは反転してシュートを放ち、地を這うボールがGKテア・シュテーゲンを破っている。
終盤にはバルセロナがジョアン・フェリックス、ナポリがジョバンニ・シメオネら途中出場の選手とともに勝ち越しゴールを狙ったが、結局どちらも2点目を決められず試合は終了のホイッスルが吹かれた。
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