Joan Laporta y Leo Messi, BarcelonaGetty

バルセロナ会長「私たちは"ポスト・メッシ"時代を2年早めると決めた。バルサより上に立つ者はいない」

バルセロナのジョアン・ラポルタ会長が、FWリオネル・メッシ退団について振り返っている。

負債額13億5000万ユーロ(約1700億円)という極度の財政難、ラ・リーガのサラリーキャップを大幅に超過した人件費、そしてラ・リーガのCVCキャピタルパートナーズからの資金調達を「今後50年の放映権を抵当に入れる」との結論で拒絶したことにより、メッシと再契約を結ばず別れを告げたラポルタ会長率いるバルセロナ。同会長は16日に行われた会見で、クラブ史上最高の選手との別れについて、次のように語った。

「彼との成功に満ちあふれた関係は長いこと続いたが、最後には悪化していった。私たちは"ポスト・メッシ"時代を2年早めたんだ。彼の(PSGでの)入団セレモニーは、すべてのバルセロナニスタに矛盾する感情を植え付けた。彼のことをバルサで見続けたかったよ。しかし、私たちが下した決断は正しかった。バルサよりも上に立つ者はいないのだから。彼の幸運を祈っているし、幸せな姿を見たいと思っている。彼はそうなるに値するんだ。今、おそらく私たちはライバル同士になるのだろうが、そのことを受け入れなくてはならない」

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「なぜ、私たちが再契約を可能と考えたか? すそうできると考えた理由は、前理事会がまとめた数字しか知らなかったからだ。私たちはラ・リーガに8900万ユーロの損失があると報告したが、そうであれば努力できるはずだった(ラポルタ会長はその後、昨季損失額が4億ユーロ以上にのぼると発表)。しかし、その後に実現は不可能と思い知るに至ったんだ」

「レオもサラリーキャップに収まるように尽大な努力をしてくれたが、惨事の大きさから言って不可能でしかなかった。私たちは両者ともに違う結末を望んでいたが、当初のアイデアは実現できないと受け入れざるを得なかった」

「フットボールにおける最も美しい物語の一つが、終わりを迎えてしまった。普通ならば、これだけ長くは続かないものだ。私は悪い思い出ではなく、良い思い出を振り返っていきたい。私たちは現在のチームに期待を抱いているし、パリで幸せなレオを目にしたいと思っている」

15日のラ・リーガ開幕節、本拠地カンプ・ノウでのレアル・ソシエダ戦では前後半の10分にメッシコールが起こり、一部観客はそのコールに対して指笛を吹いたり、「バルサ!」と叫んだりしていた。ラポルタ会長はこの件についても言及している。

「カンプ・ノウで、メッシに対して指笛が吹かれたわけではない。そうではなく、観衆はただバルサを守ろうとしただけだ。彼らはチームには団結が必要だと理解していたんだよ」

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