Samuel Umtiti, Joan Laporta GFXGetty

戦力外ながらバルセロナに残留したユムティティ、ラポルタ会長との会談で泣き崩れていた…スペイン紙報道

この夏の移籍市場でバルセロナが放出を目指しながらも、結局は残留を果たしたDFサミュエル・ユムティティだが、残ることができた理由はジョアン・ラポルタ会長らとの会談にあったようだ。スペイン『ムンド・デポルティボ』が報じている。

度重なる負傷や、出場しても低パフォーマンスを見せたことでロナルド・クーマン監督から戦力外として扱われ、今夏での放出対象となっていたユムティティ。財政難のバルセロナは人件費削減のために契約解消を求めたものの、選手側はこれを拒絶して2023年まで結ぶ契約をまっとうする意思を示していた。

最終的にユムティティは自身の望みを叶えた格好になったが、その背景にはラポルタ会長、ラファ・ジュステ副会長(スポーツ部門担当)、マテウ・アレマニーSD(スポーツディレクター)との会談が存在していたという。ユムティティが自ら、彼らとの話し合いを求めたとのことだ。

その会談では、まずラポルタ会長が機先を制するべく話し始め、レギュラーではなくなったこと、2018年以降出場機会が減少していること、コーチ陣が戦力に数えていないにもかかわらず残留を望んでいることを咎めたという。しかしながらユムティティはそうした言葉に怖気付くことなく、自身の見解や事情を説明した模様だ。

ユムティティの説明の中心にあったのは、クラブのメディカルスタッフとの意見のすれ違いだったとのこと。曰く、メディカルスタッフはユムティティの苦悶の元凶であるヒザの軟骨に関する手術を勧めてきたものの、彼自身は大きなリスクがあるとしてそれを拒絶し、自ら適切な回復手段を探す必要に迫られたという。そしてここ数カ月間、ヒザの状態は快方に向かっており、名医として知られるラモン・クガト医師からお墨付きをもらっていることを説明したようだ。

ユムティティの言葉を聞いたラポルタ会長は、その説明を信じて、これから彼にチャンスを与えるべきとの考えを口にしたとのこと。するとユムティティは緊張の糸が切れ、その場で泣き崩れたそうである。ラポルタ会長はそんなユムティティと抱擁を交わして、彼のことを丁寧に扱うようクーマン監督に求めることも約束したようだ。

『ムンド・デポルティボ』は同記事を「今、フランス人が出場機会を得るられるかどうかは彼の練習の取り組み方次第、監督を説得できるか次第だ。シーズンはとても長く、ユムティティが誰よりも練習に励むのならば、クーマンが正当でない方が難しいだろう」との文章で締めている。

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