ビジャレアルは12日にラ・リーガ第21節、本拠地ラ・セラミカでのバルセロナ戦に臨む。前日会見に出席したキケ・セティエン監督は、この一戦が個人的な“リベンジ”であるとの指摘を一蹴している。
2020年1月にバルセロナ指揮官に就任しながら、8月に解任されたセティエン監督。憧れのチームを率いながらも、満足な時間を与えられないまま結果を残せず解任されたことで、指導者としてのキャリアに大きな傷がついたとも捉えられている。
だがセティエン監督はバルセロナに個人的な恨みがないことを強調。そればかりか、チャビ・エルナンデス監督率いるチームに称賛の言葉を送っている。
「私にとってリベンジを果たすべき試合だって? とんでもない! 馬鹿げているよ。これはほかの一試合と変わらない。ただ彼らが私の好んでいるチームであることも確かだ。私がバルセロナの維持する哲学、そしてチャビのような監督が好きであるのは、皆が知るところだろう」
「チャビのことはずっと好きだった。私は彼のことを称賛している。しかし今、私たちは彼らと対戦することになる。対等の良い試合をしたいし、勝利を狙わせてもらうよ」
セティエン監督はチャビ監督率いるバルセロナの隠れた長所として、ボール非保持の際の走行距離を挙げる。それがラ・リーガ最少失点(7失点)の秘密であるという。
「スタンドの人々はボールを持っているチームを見つめているが、それはフットボールの一部分だ。ボールを持っていないチームはよく見られていない。そして今のバルセロナは、ボールを持っていないときに最も走っているチームなんだ。あれだけのポテンシャルとクオリティーを持ったチームがそんなデータを叩き出していることには大きな意味がある」
「私たちほかのチームがブロックをつくろうと止まっている間、彼らは前へと進み相手を圧迫している。後方まで下がる試合はわずかしか存在しない。だからそうした走行距離のデータや、インテンシティーが発揮されているんだ。そのデータはチームの若さや、前からプレーをかけてできる限り早くボールを奪う意思を反映しており、守備の負担を軽減することにつながっている。だからこそ彼らは、ラ・リーガで最も失点数が少ないんだよ」




