Camp NouGetty Images

バルセロナ、本拠地カンプ・ノウの全面改修にかかる費用は約4200億円に…利子5.5%で約2200億円を資金調達

バルセロナのカンプ・ノウ全面回収及びその周辺施設の整備計画“エスパイ・バルサ”は、現時点で28億ユーロ(約4200億円)の費用がかかることになるようだ。スペイン『マルカ』が報じた。

老朽化したカンプ・ノウの改修は、ジョアン・ラポルタ会長が第一次政権を敷いていた2007年に構想が立ち上げられたが、実際に支払う費用はその当時の予想からすれば莫大な金額となった。

2007年時点で予想された費用は2億5000万ユーロ(約380億円)で、2014年にジョゼップ・マリア・バルトメウ前会長が“エスパイ・バルサ”との名称を付けた際には6億ユーロ(約900億円)の費用がかかる見込みだった。しかしながら、2017年工事開始で2021年完成予定だった“エスパイ・バルサ”は遅延が続くことになり、バルトメウ前会長は2020年時点で費用が8億1500万ユーロ(約1200億円)まで膨れ上がるとの見解を示していた。

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そして第二政権をスタートし、“エスパイ・バルサ”を引き継いだラポルタ会長は、先に同計画のために14億5000ユーロ(約2200億円)の資金を調達したと発表。5.5%の利子などを含めて、現時点において支払わなければならない額の合計は28億ユーロ(約4200億円)にのぼるとみられている。ちなみに融資の返済は、カンプ・ノウの全面改修工事が終了し、稼働を始めてからとなる。

全面改修工事を6月よりスタートさせるバルセロナは、来季よりホームスタジアムをエスタディ・オリンピック・リュイス・コンパニス(旧称モンジュイック)に変更。カンプ・ノウに戻るのは2024年11月で、竣工は2026年6月を予定している。ただし、工事を請け負うトルコの建設会社リマックはこうしたスタジアムの工事・建設経験に乏しく、加えて受注額も市場の平均額と比べて低いことから、予定通り竣工するのかなど投資会社から疑いの目を向けられている模様。なおバルセロナは、もし予定通りに竣工しなければリマックから多額の賠償金を受け取ることを強調している。

なお“エスパイ・バルサ”には屋内競技場のパラウ・ブラウグラーナの新造も計画に含まれているが、今回資金調達した14億5000ユーロでは、新造の費用となる4億2000万ユーロ(約630億円)を賄うことができない。“エスパイ・バルサ”の費用は28億ユーロから、さらに膨れ上がることになりそうだ。

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