30日のラ・リーガ第30節、バルセロナはホームでのラス・パルマス戦に1-0で勝利した。
公式戦ここ10試合の成績が7勝3分け……チャビ監督が「私たちは今季最高の時期を過ごしている」と語るなど、バルセロナは同指揮官の退任発表後に一気に調子を上げている。首位レアル・マドリーには勝ち点8差をつけられてる状況だが、現在の勢いを維持したまま21日に行われる第32節、アウェーでのクラシコにたどり着きたいところだ。
ガビ、ペドリ、フレンキー・デ・ヨング、クリステンセンを負傷で欠くチャビ監督は、GKテア・シュテーゲン、DFクンデ、クバルシ、イニゴ・マルティネス、カンセロ、MFフェルミン、ギュンドアン、セルジ・ロベルト、FWラミン・ヤマル、レヴァンドフスキ、ハフィーニャをスタメンで起用している(なおチャビ監督はベンチ入り禁止となっているため、テクニカルエリアから指揮するのは兄のオスカル・エルナンデス監督)。
元バルセロナの選手で、元バルセロナB指揮官でもあるラス・パルマスのピミエンタ監督は、この試合でも後方からボールをつなぐことにこだわる。が、バルセロナが効果的なハイプレスでボールを奪い、次々とチャンスを生み出していった。
モンジュイックはバルセロナが立て続けにチャンスを生み出したことで歓声を上げ続けたものの、しかし、そのすべてが空回りに終わる。とりわけ、19分のゴール取り消しの落胆は大きかった。フェルミンのスルーパスからDFラインを突破したレヴァンドフスキが相手DFと競り合い、こぼれたボールを拾ったハフィーニャがシュートを決める。が、フェルミンがパスを出した時点でハフィーニャは明らかなオフサイドポジションで、競り合ったレヴァンドフスキがボールに一度も触れていなかったためにゴールとは認められなかった。
バルセロナは25分に数的優位に立つ。再び高い位置でボールを奪うと、セルジ・ロベルトのスルーパスからハフィーニャがDFラインを突破。すると、飛び出したGKアルバロが強烈なタックルを仕掛けて、一発レッドで退場となっている。
1人少なくなったラス・パルマスに攻勢を仕掛けるバルセロナだが、相手がシステムを4-3-3から5-3-1に変えたために逆に攻めづらくなった側面も……。それでもレヴァンドフスキが、ハフィーニャらがチャンスを手にしていったが決め切れず、結局スコアレスドローのまま試合を折り返している。
後半もなかなかゴールを割ることができないバルセロナ。チャビ監督は57分に1枚目の交代カードを切り、フェルミンを下げてジョアン・フェリックスを投入する。すると、この浮き沈みあるMFが天才性を発揮し、待望の先制点を導いた。
59分、J・フェリックスのまるで時を止めるようなフワッとした魔法の浮き球から、前方のハフィーニャがDFラインを突破してペナルティーエリア内に侵入。緩やかな曲線を描くボールにヘディングで合わせ、ネットを揺らしている。ハフィーニャはオンフィールドレビューのジェスチャーをして、皮肉的にVARの介入を促したが今回はゴールと認められた。
先制したバルセロナはその後、J・フェリックスがバー直撃のシュートを放つなどしたが、勝負を決める追加点は記録できず。それでも1点のリードを最後まで守り切り、公式戦4連勝、ラ・リーガ3連勝を果たした。勝ち点を67としたチャビ監督のチームは、翌日にアスレティック・ビルバオ戦に臨む首位レアル・マドリーとの差を5に縮めている。




