12日にチャンピオンズリーグ(CL)・グループC第4節、バルセロナ対インテルが行われ、3-3のドローで終了した。
バイエルンが独走するリーグで、2位の座を狙うバルセロナとインテルの対戦。インテルに勝ち点3差をつけられているバルセロナは、勝利以外の結果でほぼ道が絶たれ、敗戦でもしようものならそこでCL敗退が決定する崖っぷちの状況だが、ここ最近の不調を引きずり立ち上がりから苦戦を喫する。
堅守速攻のインテルはまず17分、フリーキックを起点にしてジェコの放ったシュートがクロスバーを直撃。さらに28分にはガビのボールを奪って速攻を仕掛け、ダンフリースがシュートに持ち込んだものの、こちらはGKテア・シュテーゲンの体を張ったセーブに阻まれている。
対して劣勢のバルセロナだったが、ハフィーニャの執拗な仕掛けから攻撃の糸口を見つけていくと、40分に最初に先制点を決めることに成功。40分、右サイド深い位置でボールを持ったハフィーニャがペナルティーエリア内右にパスを送り、これを受けたセルジ・ロベルトの折り返しからデンベレがネットを揺らしている。
1-0で迎えた後半、次にスコアを動かしたのはインテルだった。50分、左サイドから上げられたクロスをファーサイドのバッレラがトラップし、そのままテア・シュテーゲンを破っている。バルセロナはピケが下がり過ぎていたために、オフサイドを取ることができなかった。
その後、バルセロナのプレス強度はみるみる落ちて、インテルが攻め込む時間が増える。そして63分、イタリアの雄が逆転ゴールを記録。ラウタロがペナルティーエリア内でエリック・ガルシアの守備を振り切り、右足のシュートでネットを揺らした。
ビハインドを負い、このままでは敗退となる状況を受けたチャビ監督は、65分にブスケツ、ハフィーニャを下げてアンス・ファティ、フレンキー・デ・ヨングを投入。バルセロナはここから猛攻を仕掛けるものの、レヴァンドフスキらは迎えるチャンスを決め切ることができない。チャビ監督は73分、セルジ・ロベルト、マルコス・アロンソも下げてバルデ、ケシエもピッチに立たせて、さらに攻勢を強めた。
そして82分、バルセロナが待望の同点ゴールを記録。ペナルティーエリア内でレヴァンドフスキがシュートまで持ち込むと、DFに当たったボールがそのまま枠内に吸い込まれている。
決勝トーナメント進出の望みが首の皮一枚つながったバルセロナ。だが89分には、速攻からゴセンスがゴールを決めてインテルが勝ち越し、再び絶体絶命の状況に追いやられた。
しかし、ドラマはまだ終わらなかった。バルセロナは91分、エリック・ガルシアのクロスからレヴァンドフスキが打点の高い強烈なヘディングシュートを決め、再び同点に追いついて試合を終えた。これでグループCの順位は首位バイエルン(勝ち点12)、2位インテル(勝ち点7)、3位バルセロナ(勝ち点4)、4位ヴィクトリア・プルゼニ(勝ち点0)となり、バルセロナはわずかながらベスト16進出の可能性を残した。
ただし、バルセロナが残した可能性は、あまりにも薄い首の皮一枚だ。インテルは第5節、ホームでのヴィクトリア・プルゼニ戦に勝利すればグループステージ突破となり、その時点でバルセロナの敗退は決定する。