20日のラ・リーガ第2節、バルセロナはホームでのカディス戦に2-0で勝利した。
本拠地カンプ・ノウの全面改修工事が始またことで、オリンピック・スタジアムのモンジュイックをホームとして使用するバルセロナ。同スタジアムでの初戦は、報道通りやはり満員にならず、1階スタンドに多くの空席がみられている。モンジュイックの収容人数は約5万人だが、この日集まった観客は3万9603人。
前節ヘタフェ戦(0-0)で右サイドバックとして起用したアラウホを負傷で欠いたチャビ監督は、クンデ、クリステンセン、そしてフレンキー・デ・ヨングをセンターバックとする3バックシステムを採用。残りのスタメンはGKにテア・シュテーゲン、中盤にジャマル、ロメウ、ギュンドアン、バルデ、2列目にガビ、ペドリ、1トップにレヴァンドフスキで、フォーメーションは3-4-2-1を使用している。
チャビ監督がベンチ入り禁止のため、彼の兄でもあるオスカル・エルナンデス助監督がテクニカルエリアから見守るバルセロナは、序盤からボールを保持してカディス陣地に攻め込んだが、5バック気味で守るカディスを相手に苦戦。ライン間やDFライン裏のスペースを見つけることができない。それでも30分にはペナルティーエリア内右のジャマルが左足でシュートを放ったが、これはGKレデスマの好守に阻まれる。また35分には速攻からロジャーの独走を許したものの、このシュートはT・シュテーゲンがセーブしている。
後半になってもバルセロナが攻めあぐねる状況は変わらず。カディスの速攻にも苦しみながら、スコアレスのまま時間が経過していく。チャビ監督は68分にガビ、バルデとの交代でアンス・ファティ、アブデを入れ、さらに78分にはオリオル・ロメウとクリステンセンをセルジ・ルベルトとエリック・ガルシアに代えた。
カディスを自陣ゴール前まで押し込み続け、しかし、そのためにスペースを見つけられないバルセロナ。だが82分、ペドリとギュンドアンのスピーディーな連係からついにゴールをこじ開けた。ペドリがペナルティーエリア手前のギュンドアンにボールを預けて前に走り込むと、ギュンドアンは軽いタッチのトゥーキックでスルーパス。カディスのDFラインを突破して、この絶妙なスルーパスに追いついたペドリは、滑り込みながら左足でボールを枠内に流し込んだ。なおペドリはゴール直後、「がんばれテネリフェ」と記されているユニフォームを掲げ、山火事で3000人が避難している故郷テネリフェ島を激励している。
苦しみながらもようやくスコアを動かしたバルセロナは、ジャマルとの交代でフェラン・トーレスも投入。その後はカディスが前に出ざるを得なくなったために速攻を仕掛けられるようになり、94分にそのフェラン・トーレスがDFラインを突破してダメ押し弾を決めた。バルセロナは2点リードのまま試合終了のホイッスルを迎え、今季ラ・リーガ初勝利及び、モンジュイックのホーム戦初勝利を飾っている。




