29日のラ・リーガ第32節、バルセロナは本拠地カンプ・ノウでのベティス戦に4-0で勝利した。
ラ・リーガここ4試合の成績が1勝2分け1敗で、0-4で敗れたコパ・デル・レイ準決勝レアル・マドリー戦含めれば1勝2分け2敗と急に勝てなくなったバルセロナ。前節ラージョ戦の敗北から勝利を取り戻したいチャビ監督は、GKテア・シュテーゲン、DFクンデ、アラウホ、クリステンセン(負傷明け)、バルデ、MFペドリ、ブスケツ、フレンキー・デ・ヨング、FWハフィーニャ、レヴァンドフスキ、ガビを起用している。
立ち上がりからボールを保持したバルセロナは、15分に先制点を獲得する。CKの流れからハフィーニャのクロスをクリステンセンがヘディングで枠内に押し込んでいる。
33分には負傷したルイス・フェリペの代わりに出場していたエドガルがペドリを倒して、2枚目のイエローカードで退場に。バルセロナは数的にも優位性を獲得すると、その3分後に追加点を決める。右サイドを突破したクンデの折り返しからレヴァンドフスキが右足でボールを押し込んだ。ポーランド代表FWはこれが今季19点目。直前にハットトリックを達成した得点ランク2位ベンゼマに2点差をつけている。
数的優位のバルセロナは42分に3点目も記録。ブスケツの絶妙なスルーパスからハフィーニャが最終ラインを突破すると、右足のトラップから小気味良く左足でシュートを放ち、ネットを揺らした。
後半、バルセロナはボールを持って攻めに出て、また2点のリードを維持する。チャビ監督は59分に交代カードを切り、デ・ヨングとクリステンセンを下げてマルコス・アロンソとアンス・ファティを投入。さらに73分にはペドリ、ハフィーニャとの交代でケシエ、そして負傷明けのデンベレを入れた。一方ベティスのペレグリーニ監督は、63分に今季限りで引退する41歳ホアキンをピッチに立たせる。観客はベティスの生ける伝説を大きな喝采でピッチに迎えた。
だがしかし、ホアキンは79分に負傷によってプレー続行不可能に……。すでに交代枠を使い切っていたベティスは9人でのプレーを強いられることになり、2人多いバルセロナは82分にギド・ロドリゲスのオウンゴールを誘発してリードを4点に広げた。
そして84分、歴史的な瞬間が訪れた。チャビ監督はガビとの交代でユースチームのラミン・ジャマルを投入。ジャマルはバルセロナ史上最年少の15歳290日でラ・リーガデビューを果たしている(これまでの記録保持者は1941年に16歳280日でデビューしたビセンテ・マルティネス氏)。なおすべての公式戦を合わせれば、ジャマルのデビュー記録はクラブ歴代3位に。歴代1位はアルベルト・アルマスケ氏(1902年に13歳11カ月6日でマカジャ杯に出場)、2位はパウリーニョ・アルカンタラ氏(1912年に15歳4カ月18日でカタルーニャリーグに出場)となっている。
ジャマルはモントーヤからボールを奪いシュートまで持ち込んだが、GKルイ・シルバに阻まれてデビュー戦ゴールはならず。またペナルティーエリア内にボールを送り込みデンベレにチャンスを供給し、その才能の一端を示していた。ジャマルとともに攻め続けたバルセロナは、結局4点リードのまま試合終了のホイッスルを聞いている。
2試合ぶり勝利の首位バルセロナは、2位レアル・マドリーとの勝ち点11差を維持。6位ベティスはチャンピオンズリーグ出場圏4位レアル・ソシエダに勝ち点差を9に広げられている。




