SL Benfica v FC Barcelona - UEFA Champions League 2024/25 Round of 16 First LegGetty Images Sport

前半にクバルシ退場で10人となったバルセロナだが…ハフィーニャの強烈ミドル決まってベンフィカに先勝!CL準々決勝へ前進

5日のチャンピオンズリーグ決勝トーナメント1回戦ファーストレグ、バルセロナはアウェーでのベンフィカ戦を1-0で制した。

リーグフェーズをリヴァプールに次ぐ2位で突破したバルセロナ。決勝トーナメント1回戦の相手は1カ月半前に戦ったばかりのベンフィカだ。あのリーグフェーズ第7節の試合では、いつも以上に守備の脆さを露呈しながら、95分のハフィーニャ弾で5-4の劇的逆転勝利を収めている。

フリック監督はGKシュチェスニー、DFクンデ、クバルシ、イニゴ、バルデ、MF後列フレンキー・デ・ヨング、ぺドリ、前列ヤマル、ダニ・オルモ、ハフィーニャ、FWレヴァンドフスキを先発で起用した。

試合は、1カ月半前の打ち合いを再現していくかのように、キックオフ直後からともに決定機を手にする。開始から20秒後には、ベンフィカのアクトゥルコールが対角線上を狙ったシュートでゴールをうかがうも、ここはシュチェスニーがファインセーブを見せた。対してバルセロナは2分、ダニ・オルモがシュートチャンスを迎えるも、叩いたボールは惜しくも枠を外れている。

その後、ボールを保持して主導権を握ったバルセロナは、11分にゴールの至近距離でオルモ、レヴァンドフスキ、ハフィーニャと次々にシュートを打ったものの、すべてGKトルビンに止められる。サポーターにとっては、決まらないのが信じられないような場面だった。

そして22分、この試合の行方を決める出来事が……。パヴリディスにDFラインを突破され、クバルシが後方からのスライディングで同選手を倒して一発レッドに。バルセロナが数的不利に陥った。

フリック監督はオルモを下げてアラウホを投入してセンターバックを補充。その後バルセロナは数をかけないダイレクトな展開でゴールをうかがうも、確度の高いチャンスを生み出すことができない。次第にベンフィカにボール保持を許すようになり、43分にはアクトゥルコールのヘディングシュートを許すが、ここでもシュチェスニーが好守を見せている。試合はスコアレスで折り返しを迎えた。

後半も11人のベンフィカがボールを保持して、10人のバルセロナが守備から速攻を狙う展開に。フリック監督は56分、この試合を通して精彩を欠き続けたヤマルを下げてフェランを入れ、カウンターの鋭さを研いだ。

そして61分、ついにスコアが動く。動かしたのは……流れに反してバルセロナだった!

ベンフィカのDFラインでのパスをハフィーニャがカット。元スポルティングFWはペナルティーアーク手前から、力強く、左足でボールを叩いた。地を這いながら突き進む球体は、ベンフィカDFに当たって若干コースを変えながら、横っ飛びしたGKトルビンの手から逃れるように枠内に収まっている。ハフィーニャの今季CL成績はこれで9試合9得点4アシストに。全公式戦では25得点16アシストと、じつに41ゴールに絡んでいる。

劣勢の中で決めた貴重なゴール……石油を掘り当てたバルセロナはその後、しっかりと割り切って、フリック監督の攻撃哲学とは正反対の守備重視のフットボールに従事。それでも77分には三度アクトゥルコールのシュートを許すも、三度シュチェスニーが好セーブを披露している。

フリック監督は79分、レヴァンドフスキ、フレンキー・デ・ヨングを下げてカサド、ジェラール・マルティンを入れて守備を強化。守りに注力しながらも自分たちのボールとすれば、ぺドリが圧倒的な個人技によって、敵陣でそれをキープした。

試合終盤、バルセロナはベンフィカの波状攻撃を受けたものの執念の守備でゴールを許さず。アディショナルタイムにはレナト・サンチェスに枠を捉えるミドルシュートを放たれたが、シュチェスニーがまたも壁となって立ちはだかった。バルセロナは結局、1-0のまま試合終了のホイッスルを迎えることに成功。数的不利ながらもゴラッソ決めたハフィーニャ、好セーブを連発したシュチェスニー(1カ月半前のベンフィカ戦ではミスを繰り返していたがリベンジを果たした)、抜群の技術を生かしてボールをキープしたぺドリなど、個々の選手たちが瞬いほどの輝きを見せて重要な勝利をつかんでいる。
なおバルセロナホームの2ndレグは、3月11日に行われる。

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