24日のコパ・デル・レイ(スペイン国王杯)準々決勝、サン・マメスを舞台としたアスレティック・ビルバオ対バルセロナは4-2でアスレティックの勝利に終わった。
コパ最多の優勝を誇るバルセロナ(31回)と彼らに次ぐスレティック(24回)……ベスト8で同大会のクラシックマッチ、すなわちコパ・クラシコが実現した。チャビ監督は元バルセロナ指揮官バルベルデ監督と対峙するこの一戦で、GKイニャキ・ペニャ、DFクンデ、アラウホ、クリステンセン、バルデ、MFギュンドアン、フレンキー・デ・ヨング、ペドリ、FWラミン・ヤマル、レヴァンドフスキ、フェランを先発させている。
試合は開始1分に動いた。先制したのは、アスレティックだ。ニコ・ウィリアムズがラミン・ヤマルからボールを奪って速攻に持ち込むと、混戦となったペナルティーエリア内でグルセタがシュートを決め切っている。
またも立ち上がりに集中力を欠いたバルセロナ。ここから追い上げたいところだったが、アスレティックの強度あるハイプレスに苦しみ、後方からボールをつなぐことができない。また21分にはバルデが負傷でプレー続行不可能となり、チャビ監督はエクトル・フォントを代わりに投入した。
苦戦するバルセロナだったが26分、中盤を省略するクリステンセンのロングパスから同点に追いついた。パスを受けてペナルティーエリア内左に侵入したフェランがペドリにボールをつなぎ、エリア内が混戦になると、ユリのクリアボールを眼前のレヴァンドフスキが左足を上げて跳ね返し、これが直接枠内に収まった。
バルセロナはさらに32分、ラミン・ヤマルのゴラッソでスコアをひっくり返す。スピードあふれるドリブルで右サイドを駆け抜け、ペナルティーエリア手前に切れ込んだ16歳FWは、ペナルティーアーク付近から左足を振り抜いて枠内左にボールを流し込んでいる。前半はバルセロナの2-1リードで終了した。
迎えた後半、次にスコアを動かしたのは5万人の応援をその背に受けるアスレティックだった。49分、左サイドのニコ・ウィリアムズが上げた高精度のクロスから、サンセトがヘディングシュートでネットを揺らしている。同点に追いついたアスレティックはその後、ガーナ代表から帰還したイニャキ・ウィリアムズも投入して攻勢を見せるも、最後の詰めで精度を欠く歯痒い状況が続く。
対して、守勢に回るバルセロナも決定機を欠くわけではなく、カウンターからラミン・ヤマルがシュートチャンスを迎えていったが、こちらも決め切ることができない。チャビ監督はクリステンセンをクバルシ、レヴァンドフスキをジョアン・フェリックスに代えるなどして打開を図り、終盤にはアスレティック陣地でもボールをつなげるようになったが、それでもゴールを生むことはできず。結局、試合は同点で90分間を終え、延長戦に突入することになった。
延長戦前半、バルセロナはボールを失うことを恐れて後方から慎重にパスを回していたが、107分にその恐れていたことが起こってしまった。ペドリとの交代で出場したばかりのセルジ・ロベルトが後方でボールを奪われて、アスレティックが速攻に転じると、ペナルティーエリア内でボールを受けたI・ウィリアムズがシュートを決めている。
延長戦後半、チャビ監督はラミン・ヤマルをギウに代え、そのギウが112分にシュートチャンスを迎えるがGKアギレサラバの好セーブに阻まれる。そして121分、カウンターからイニャキの弟、ニコもネットを揺らして勝負あり。アスレティックが大量4得点でコパのクラシックマッチを制し、準決勝進出を果たしている。チャビ監督率いるバルセロナにとっては、レアル・マドリーがすでに敗退している同大会が最も優勝の難易度が低く、保険的なタイトルとみられていたが……手痛い敗退となってしまった。
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