バルセロナが今夏の移籍市場でも“永遠の問題”、つまりは選手放出について頭を悩ませているようだ。スペイン『マルカ』が報じている。
アトレチコ・パラナエンセFWヴィクトール・ロッキやマンチェスター・シティMFイルカイ・ギュンドアンの獲得をほぼ決めたと報じられるなど、うまく補強を進めている様子のバルセロナ。だが数日前、エドゥアルド・ロメウ副会長(財政部門)が「私たちが2021年に選挙に勝ったとき、人件費は7億800万ユーロだった。これを1億8000万ユーロ減らして、来季には5億2800万ユーロにしなければならない」と語った通り、クラブ史上類を見ない財政難に陥っている状況で、補強選手を登録するためには選手放出が必須となる。
しかし、ここで立ちはだかるのがいつもの問題である。選手たちにとってバルセロナはそのキャリアにおける最高到達地点と言えるが、そんなクラブから退団を望む選手はやはり存在しないようだ。
現在、放出候補に挙げられているのはFWアンス・ファティ、FWフェラン・トーレス、FWハフィーニャ。だがA・ファティは代理人のジョルジュ・メンデス氏が選手にバルセロナを離れる考えがないことを強調し、F・トーレスもクラブを変えることは望んでいないという。加えてハフィーニャについては、高額な移籍金を支払って獲得したのが昨夏のことであり、多額の減価償却費が残る状況。放出して元を取るのは、非常に困難であるようだ。
また、移籍市場で求められているバルセロナの選手は、MFペドリやDFロナルド・アラウホなど同クラブにとって必要不可欠な選手ばかりで、放出候補はそこまで他クラブの興味を呼び起こしていない状況という。果たして今夏のバルセロナは、“オペラシオン・サリーダ(放出オペレーションの意。スペインで毎年夏に使用される用語)”を満足に実現することができるのだろうか。


