12日のラ・リーガ第13節、バルセロナはホームでのアラベス戦に2-1で勝利した。
ラ・リーガ第11節レアル・マドリー戦では良質なパフォーマンスを見せて先制しながら後半途中から失速して、ベリンガムの2発で逆転負け(今季初黒星)。第12節レアル・ソシエダ戦ではMF久保建英擁するチームに終始圧倒されながらも、92分のDFロナルド・アラウホ弾で1-0勝利。そしてチャンピオンズリーグのシャフタール・ドネツク戦ではほとんど攻撃のアイデアなく0-1で今季2敗目……バルセロナはラシコの敗戦から、結果とパフォーマンスが大きく落ち込んでいる。
このアラベス戦で復調のきっかけをつかみたいところだったが、チャビ監督はキックオフから1分も経たない内にその表情を大きく歪ませることになる。開始から18秒後、いきなりゴールを割られたのだ。ギュンドアンが不用意にボールを失い速攻を許すと、最後にはアトレティコ・マドリーからのレンタルでアラベスに在籍する19歳オモロディオンにネットを揺らされた(なお今季ラ・リーガの最速ゴールは、グラナダのブライアン・サラゴサがバルセロナ戦で開始から16秒で決めた得点だった……)。
ビハインドを負ったバルセロナ。中盤にギュンドアン、ペドリ、フェルミン(ガビは出場停止)、前線にラミン・ヤマル、レヴァンドフスキ、ジョアン・フェリックスを並べたチームは、ボールを保持して同点を目指すが、堅牢な守備ブロックを構築するアラベス相手にほとんど決定機をつくることができない。それだけでなくアラベスの堅守速攻、何よりオモロディオンの強烈なフィジカルとスピードを生かしたドリブル突破に手を焼き(クンデが1対1で敗れてシュートまで持ち込まれる場面も)、前半は1-1よりも0-2とされる可能性の方が高かった。チャビ監督はオモロディオン対策として、右サイドバックのアラウホとセンターバックのクンデのポジションを途中で入れ替えている。
得点も2失点目もせず試合を折り返したバルセロナは53分、レヴァンドフスキがいまだワールドクラスのストライカーであることを示して同点に追いついた。右サイドバックとなっていたクンデがペナルティーエリア内に精度の高いクロスを送ると、ポーランド代表FWがゴールとはまだ距離がある場所から打点の高いヘディングシュート。ボールはGKシベラが手を伸ばしても届かない枠の左隅に収まっている。レヴァンドフスキは負傷から復帰し、4試合目でゴールを取り戻した。
逆転を目指すチャビ監督は63分にフェルミンをハフィーニャ、70分にクンデ&J・フェリックスをバルデ&フェランに代える(J・フェリックスは10試合ノーゴールと不調)。その後、これまで目立たなかったヤマルのドリブル突破を中心に勢いを手にしたバルセロナは、75分にフェランがペナルティーエリア内でアブカルに倒されてPKを獲得。キッカーのレヴァンドフスキが冷静にシュートを決め切り、スコアをひっくり返した。レヴァンドフスキはこれが今季公式戦8点目、ラ・リーガ7点目。
終盤、バルセロナはアラベスにボールを保持されて攻撃を許したものの、1点リードを維持したまま試合終了のホイッスルを迎えた。全体的なパフォーマンスは低調なままだったが、アラウホ(センターバックとしてオモロディオンを封じる)とクンデ(1点目をアシストするなど右サイドバックで良質なプレーを見せる)のポジションチェンジが功を奏するなど、局所的に流れを引き寄せて勝ち点3を獲得している。
ラ・リーガで連勝のバルセロナは勝ち点を30として、首位ジローナと4差、2位レアル・マドリーと2差で3位につけている。
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