24日のラ・リーガ第6節、アトレティコ・マドリー対レアル・マドリーのダービーは、3-1でアトレティコの勝利に終わった。
今季一回目のスペイン首都決戦は、アトレティコの本拠地シビタス・メトロポリターノが舞台。試合前、「跳ばないやつはマドリディスタ」のチャントとともにスタジアムは物理的に揺れていたが、アトレティコはキックオフ直後にもっと強い揺れを引き起こしている。
シメオネ監督率いるチームは4分後、左サイドのサムエル・リノが折り返したボールから、DFラインを抜け出したモラタがヘディングシュート。このボールが枠内に収まり、スコアはいきなり1-0となった。
自クラブの下部組織出身選手に先制を許したマドリーはアトレティコの堅守に苦しむ。中盤にカマヴィンガ(アンカー)、バルベルデ(右インサイドハーフ)、クロース(左インサイドハーフ)、モドリッチ(トップ下)を置き、2トップにベリンガム&ロドリゴを配した同チーム(負傷から復帰したヴィニシウスは胃腸炎で結局欠場)は、アトレティコの5バックを前に攻め手を見つけられず、逆に彼らの速攻の餌食となった。
そして18分、7万人の観客の後押しを受けるアトレティコがリードを広げた。左サイドのサウールがクロスを送り、再びペナルティーエリア内に届けられた精度の高いボールから、今度はグリーズマンがヘディングシュートを突き刺した。
順調に試合を進めていたアトレティコは31分、速攻からサウールも決定機を迎えたが、これは決め切ることができない。3-0とするチャンスを逃すと、その直後にマドリーがいつものように個の力を光らせて、2-1とするゴールを記録した。35分、クロスのクリアボールをペナルティーエリア手前左のクロースが拾うと、そのまま右足を一閃。ニアポストに強烈な低弾道シュートを決めている。ついにアトレティコの堅守を破ったマドリーはその後も攻勢を見せ、メトロポリターノに緊張を走らせながら前半を終えた。
ハーフタイム、シメオネ監督は負傷明けのコケとの交代でヴィツェルを投入し、対してアンチェロッティ監督はモドリッチをホセルに代えた。迎えた後半、45分と早々にスコアを動かしたのは、またもやアトレティコだった。サウールのクロスからモラタが再びヘディングシュートを突き刺し、もう一度リードを広げている。
アンチェロッティ監督は56分に再び交代カードを切り、ルーカス・バスケス、フラン・ガルシア、カマヴィンガを下げてナチョ、メンディ、チュアメニをピッチに立たせる。その一方でシメオネ監督は、65分にモリーナをアスピリクエタに代えて守備を強化した。
その後マドリーはアトレティコ陣地で一方的に試合を進めていったが、アトレティコの堅守を再び穿つまでには至らない。アンチェロッティ監督は70分に最後の交代カードを切り、クロースをブライムに代えてアタッカーの数を増やす。だがシメオネ監督に煽られる、観客の凄まじい後押しを受けたアトレティコの守りはもう揺らぐことなく、マドリーの攻撃を跳ね返し続けて試合終了のホイッスルを迎えている。
2試合ぶり勝利のアトレティコ(1試合未消化)は勝ち点を10として暫定5位に位置。今季開幕からの連勝が5(チャンピオンズリーグ含めれば6)でストップしたレアル・マドリーは勝ち点を15から伸ばせず、今節の勝利で勝ち点を16とした首位バルセロナ、2位ジローナに抜かれて3位に順位を落としている。
