27日のラ・リーガ第7節、アトレティコ・マドリーは本拠地リヤド・エア・メトロポリターノでのレアル・マドリー戦で5-2の大勝を収めた。ディエゴ・シメオネ監督は、試合中に涙を流した理由について説明している。
今季公式戦7試合を終えてわずか2勝と低調だったアトレティコだが、全勝を貫いていた宿敵レアル・マドリーとのダービーで衝撃的な勝利を収めた。
14分にル・ノルマンが先制点を決めたアトレティコは、25分にエンバペ、36分にギュレルのゴールを許して一時逆転されたものの、前半アディショナルタイムにスルロットが同点弾を記録。そして後半に入るとフリアン・アルバレス(2得点)、アントワーヌ・グリーズマンがゴールを決めて大量5得点で勝利。アトレティコがダービーで5ゴールを決めたのは、1949-50シーズン以来75年ぶりのことだ。
そして後半途中、シメオネ監督に異変が……。フリアンがフリーキックからチーム4点目を決めた際、アルゼンチン人指揮官は咄嗟に両目や鼻を手で抑えた。彼は涙を流していた。
試合後、スペイン『DAZN』とのインタビューでそのことについて問われたシメオネ監督は、これまでの厳しい努力の日々を思って、感極まったと説明している。
「泣いたね。体から感情があふれ出てしまった」
「今季は困難な形でスタートした。多くの人々が凄まじい努力をしていたが、それは人々の目に触れていない。今日はとても素晴らしかった」
『DAZN』とのインタビュー後、記者会見に出席したシメオネ監督は、これまでの苦労をさらに詳細に話している。
「負けたときに話をするのは難しい。すべてが言い訳のように聞こえてしまうからだ。昨季の7人に引き続き、今季は新しい選手が8人やって来た。そうやってスタートを切るのは簡単ではない」
「私たちは結果が出ていなかった。多くのゴールを許していたが、それでも私はチームが正しい道を歩んでいると信じていたんだ。努力と信じる気持ちがあれば、物事はうまいくんだよ」
この試合の良かった部分を問われると、こう返した。
「すべてだ。試合開始から終了まで、チームはすべきことを分かっていた。チームがこういった形で団結してくれるなら、何よりその団結心をプレーに昇華してくれるならば、監督側としては非常に満足することができる」
その一方で、ここ2試合で5得点を記録しているフリアンについては、その謙虚さを強調している。
「彼は並外れている。ああしたフリーキックをどのように蹴るのか、私には分からない。少し(ミリンコ・)パンティッチを思い出すね。私が彼について最も評価しているのは、その謙虚さだ。彼はよく走り、よく働く。ワールドカップ王者がアトレティにいて、懸命に走っているんだ」
「クラブも私たちもファンも、彼のことを見守っていかなくてはいけない。彼は今後もずっとここにいるべきなんだ。クラブの歴史にとって大切な存在にならなくてはいけない」




