20日のラ・リーガ第10節、アトレティコ・マドリーは本拠地リヤド・エア・メトロポリターノでのレガネス戦を3-1で制した。
公式戦3試合を2分け1敗で終え、後味悪い形でインターナショナルウィークを迎えていたアトレティコ。シメオネ監督は機能不全に陥っていた攻撃面の練習をみっちり行い、このレガネスとのダービーを迎えている。スタメンはGKオブラク、DFモリーナ、ヴィツェル、ラングレ、ハビ・ガラン、MFコケ、バリオス、リケルメ、グリーズマン、FWアンヘル・コレア、スルロット。
前半、アトレティコはボールを保持して攻め込み、10分過ぎにスルロット、バリオス、コレアと立て続けにシュートを放つなどゴールを予感させたが、その後に停滞……。レガネスの堅守を崩せず、“ポゼッションするためのポゼッション”を続けていると、35分に速攻ら失点を喫した。ラバのスルーパスをペナルティーエリア内フリーで受けたネヨウにシュートを決められている。
ビハインドを負ったアトレティコは、再びボールを保持してレガネス陣地に攻め込だが、やはりパスはつなげてもアタッキングサードで違いをつくるプレーを見せられず。ほぼ良いところなしで前半終了のホイッスルを聞くことになった。この試合では、クルトワへのライター投げ込み事件によってゴール裏の区画が閉鎖されていたが、その他のスタンドの人々はチームへの不満を隠さず。前半終了直後、ロッカールームに戻るアトレティコの面々に対して、“ブーイングの嵐”と呼べる量の指笛が浴びせられていた。
ハーフタイム、シメオネ監督はモリーナを下げてサムエウ・リーノを投入。迎えた後半、攻勢を仕掛けるアトレティコだったが、グリーズマンの絶好の横パスを受けたコレアがシュートを枠の右に外すなど、ゴールが遠い。シメオネ監督は57分にリケルメ、コレア、コケをジュリアーノ・シメオネ、フリアン・アルバレス、デ・ポールに代え、また64分にはヴィツェルと衝突して痛めたラングレの代わりにヒメネスを出場させている。
交代カードを使い切って猛攻に出るアトレティコは、70分についに同点に追いついた。CKの流れから、ペナルティーエリア内右のヴィツェルが中央にパスを送り、スルロットがこのボールを右足ヒールで枠内に流し込んだ。スルロットは第1節ビジャレアル戦(2-2)以来となる、今季2ゴール目。
「アトレーティ! アトレーティ!」。スコアをタイに戻した後、メトロポリターノはチームを批判するのではなく、逆転を目指して後押しする熱狂的な雰囲気に。そして81分、ついにそのときを迎えた。デ・ポールのスルーパスからジュリアーノ・シメオネが右サイドを突破。タッチラインを割りそうなボールを拾って、ペナルティーエリア内にグラウンダーのクロスを送ると、ニアサイドのグリーズマンが足から滑り込みながらボールに合わせてネットを揺らしている(今季4点目)。
ついにスコアをひっくり返したアトレティコ。大歓喜の観客はゴール裏に陣取るウルトラスがいないにもかかわらず、イムノをスタジアム全体で歌うなど圧倒的な雰囲気をつくり出し、彼らに支えられる選手たちは99分に3点目を奪取。前線でボールを奪ったJ・アルバレスが折り返しから、スルロットがこの日2点目を決めてレガネスに引導を渡した。ラ・リーガ3試合ぶり(公式戦4試合ぶり)に勝利をつかんだアトレティコは勝ち点を20として、2位レアル・マドリーと勝ち点4差、首位バルセロナと暫定4差で3 位に位置している。