12日のラ・リーガ第24節、アトレティコ・マドリーは敵地ワンダ・メトロポリターノでのヘタフェ戦を4-3で制した。
アトレティコが今節メトロポリターノに迎えたのは、シメオネ監督が「今のアトレティコは彼からすべてが始まった」と語るキケ・サンチェス・フローレス監督と、同指揮官に率いられてから驚異的な勢いを手にしているヘタフェ。試合前には初代ヨーロッパリーグ&UEFAスーパーカップをアトレティコにもたらしたキケ監督に当時歌われていたチャントが捧げられた。
感動的な雰囲気の中でキックオフを迎えた試合は、好調ヘタフェの凄まじいインテンシティーに引っ張られるようにして、熱く、急流のような展開となった。まず開始1分、ヘタフェはオスカル・ロドリゲスが直接フリーキックでゴールを狙うが、これはGKオブラクのセーブに阻まれる。一方のアトレティコは、7分にルイス・スアレスがペナルティーエリア内で倒されたとの判定でPKを獲得したものの、L・スアレス本人が蹴ったシュートはソリアのセーブに遭った。
絶好のチャンスを逃したアトレティコだったが20分、L・スアレスが頭で折り返したボールを2列目から勢いよく飛び込んできたアンヘル・コレアが押し込み、先制点を獲得。また27分には右サイドを突破したM・ジョレンテの折り返しにファーのクーニャが合わせてリードを2点に広げた。
調子良くゴールを重ねたアトレティコだったが、ここから観客にジェットコースターのような強烈なスリルを味わわせる……。30分にマジョラルに1点を返されると、35分にはCKからクーニャがハンドを犯してPKを献上。キッカーのエネス・ウナルが、オブラクが横っ飛びした真逆となる枠内右にボールを流し込み同点。そして40分には、レマルのハンドにより再びPKを与えてしまい、オブラク、E・ウナルが1回目と同じ方向に横っ飛び&シュートをしてヘタフェが逆転している。かつての堅守を誇ったアトレティコなら、あり得ない展開だろう。
しかしながらジェットコースターは急降下して、また少し上昇した。前半アディショナルタイム5分、左サイドのレマルがクロスを上げると、L・スアレスが合わせ損ないファーへと流れたボールにA・コレアが頭で合わせて、同点。A・コレアはこれが今季ラ・リーガ11点目で、L・スアレスを3点上回りチーム内得点王に立っている。
後半、立ち上がりはアトレティコがボールを保持して逆転ゴールを狙ったが、58分にフェリペがハンドによって一発退場に……。シメオネ監督はL・スアレスをエルモーソに代えてセンターバックを補充している。
その後はヘタフェがボールを保持して勝ち越しを狙い、アトレティコが防戦一方に。シメオネ監督は74分に交代カードを3枚切り、クーニャ、コンドグビア、A・コレアを下げてヴルサリコ、デ・ポール、そしてジョアン・フェリックスをピッチに立たせると、以降は再びヘタフェ陣地でボールを回せるようになった。そして89分、アトレティコのジェットコースターは観客にこの試合最高の叫びを上げさせた。デ・ポールがペナルティーエリア内に蹴ったフリーキックから、エルモーソがアクロバティックなシュートでネットを揺らした。
逆転したアトレティコはこの1点のリードを最後まで守り切り、2試合ぶり勝利を達成。なおメトロポリターノでは、後半アディショナルタイムの2発でバレンシアを3-2で下した試合に続く逆転劇で、その一戦でも決勝点を決めたのはエルモーソだった。勝ち点を39としたアトレティコは、翌日エスパニョール戦に臨むバルセロナを上回って暫定4位に浮上している。
Getty Imagesアトレティコ、狂乱の逆転劇!2点先取→3失点→3-3同点で前半終了、後半1人退場も89分にエルモーソ弾決まってヘタフェ撃破!!
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