カタール・ワールドカップ(W杯)優勝を果たしたアルゼンチンのリオネル・スカローニ監督が、FWリオネル・メッシとの秘話を明かしている。
44歳と今大会最年少指揮官ながら、アルゼンチンを優勝に導いたスカローニ監督。しかし、やはりフットボール大国の代表チームを率いることには、大きな重圧を感じていたようだ。そしてそんな重圧に耐えるための力となったのが、“世界最高の選手”や“史上最高の選手”と形容されながらプレーし続けてきたメッシであったという。
スカローニ監督はW杯優勝直後の会見で、同大会前にメッシと話していた内容について明かした。
「一つ君たちに話をしよう。レオとの会話についてだ。あれは(カタールW杯本戦出場を決めた)ブラジルと引き分けた直後のことだった。私は、ここからがかなり難しい挑戦になると感じ、大きな失望が待っているのではないかと不安を覚えていた。だからパリに戻る直前のメッシと話をすることにしたんだ。すると、彼はこんなことを言ったんだよ。『続けよう。なぜって、絶対にうまくいくからだ。そうじゃないながら挑戦する意味もないさ』とね。その言葉が私の気持ちを後押ししたんだ」
「彼が自チームにいたことは、真の喜びだった。チームメートにとってもそうだろう。彼が仲間たちに何かを伝染させていく様子は、これまで一度として見たことがない類のものだった。チームメートにあれだけの影響力を発揮する人間を、私はいまだかつて見たことがなかったんだ。いや、本当に凄まじいものがあったよ」
