Ancelotti ViniciusGetty Images

アンチェロッティ、ヴィニシウスに対する人種差別的言動に憤激「サッカーどころじゃない。ラ・リーガは問題を抱えている。こんなことは受け入れられない」

21日のラ・リーガ第35節、敵地メスタージャでのバレンシア戦を0-1で落としたレアル・マドリー。カルロ・アンチェロッティ監督は試合後、バレンシアサポーターのFWヴィニシウス・ジュニオールに対する人種差別的な言動に対して、大きな憤りを表している。

この試合の後半、ヴィニシウスはバレンシアのサポーターから差別的言動を受けたとして、差別したと目される人間を指差しながら訴えた。ここから試合は10分近くストップする事態となり、主審の指示によってメスタージャのスピーカーからは差別的言動を行わないよう注意・警告するアナウンスが流れるなどした。

また終盤、ヴィニシウスはFWウーゴ・ドゥロへの暴力行為によって一発レッドで退場に。自分の首付近を腕で押さえ込むH・ドゥロを振り払い、彼の顔に腕を当てたことでの退場処分だったが、同選手はピッチを後にする際、「2部へ落ちろ」を意図して指を2本立てて全スタンドに示している。

アンチェロッティ監督は試合後、ヴィニシウスに対する差別的言動及び、それを許容しているとしてラ・リーガを強く非難。次のように語っている。

「あんなことが起こった後にフットボールの話をするのかね? 私は話したくない」

「受け入れられない。ラ・リーガは問題を抱えている。問題はヴィニシウスではない。彼は被害者なんだ。何をすべきか? こんな形でフットボールはプレーできない。勝っていても同じことを言っていたよ。この出来事はあまりにも深刻だ。ずっとヴィニシウスが侮辱され、最後には彼にレッドカードを提示される……私は悲しい。このリーグには素晴らしいチームがいくつもあるが、しかし、こういったことは取り除かなくてはならない」

「私たちは2023年にいるんだ。こうしたことに対して唯一できるのは、試合を止めることだろう。プロトコルがあるかもしれないが、家に帰るべきなんだよ」

「ヴィニシウスと試合中に話をした。スタジアムの雰囲気が酷かったからね。プレーし続けたいか聞いたが、そうしたいとのことだった。私は人種差別的な雰囲気があるからといって、彼を交代させたいと思わなかったが……。こういったことが起こったの初めてだ」

「解決策は試合を止める以外なかった。こんなことが続いてもらっては困る。彼は誰よりファウルと侮辱を受けている選手だ。レッドカードを提示されたときには、スタジアム中がモノ(猿)、モノ、モノと叫んでいた(※観客が叫んでいたのはモノではなく、馬鹿を意味するトントだったとされる)。こういったことが起こったのは初めてだよ。彼はまだ子供であり、これからも進まなければならない。が、こういった状況ではとても難しい」

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