ブラジルサッカー連盟(CBF)は12日、イタリア人指揮官カルロ・アンチェロッティ氏(65)がブラジル代表監督に就任することを発表した。
アンチェロッティ氏は現在レアル・マドリーを率いているが、5月いっぱいで2026年まで結ぶ契約を解消する運びに。そして6月からブラジル代表を率い、同月の2026年ワールドカップ(W杯)予選エクアドル戦(6日)、パラグアイ戦(11日)から指揮を執ることになる。CBFとの契約期間はカナダ、メキシコ、アメリカ共催で行われるW杯本大会終了まで。
CBFのエドナルド・ロドリゲス会長は、アンチェロッティ氏の招へいに際して、次のようにコメントしている。
「カルロ・アンチェロッティをブラジル代表の指揮官に迎えることは、単なる戦略的な決定以上のものです。これは、私たちが再び世界の頂点に立つという決意を世界に示す宣言なのです」
「アンチェロッティは史上最高の監督であり、これから地球上で最も優れた代表チームを率いることになります。彼とともに、ブラジルフットボールの新たな栄光のエピソードを書き綴っていきたいと思います」
アンチェロッティ氏は2013〜15年、2021〜25年と2度にわたってレアル・マドリーを指揮して、チャンピオンズリーグ(CL)で3回優勝に導いた(指導者としてのキャリア通算では史上最高となる5回優勝を誇る)。同クラブではそのほか、ラ・リーガで3回優勝を果たすなど、歴代最高となる合計15タイトルを獲得。第二次政権ではラ・リーガ、CLを2回ずつ制覇するなどしたが、今季はスペイン国王杯、CLで敗退に追いやられ、ラ・リーガでもバルセロナの優勝がほぼ確実な状況となっている。
レアル・マドリーはアンチェロッティ氏の後任として、先にレヴァクーゼン退団を発表したシャビ・アロンソ氏の招へいが確実視されている。その一方、これまでレアル・マドリーのほかユヴェントス、ミラン、チェルシー、PSG、バイエルンなどを率いてきたアンチェロッティ氏にとって、ナショナルチームを指揮するのはキャリア初のこととなる。
ワールドカップ最多5回の優勝を誇るブラジル代表は、2002年の日韓大会以来、優勝から遠ざかっているが、イタリア人指揮官は成功に導くことができるのだろうか
