31日のラ・リーガ第30節、レアル・マドリーは本拠地サンティアゴ・ベルナベウにアスレティック・ビルバオを迎える。前日会見に出席したカルロ・アンチェロッティ監督は、この試合でDFエデル・ミリトンが復帰を果たすことを明言している。
ミリトンは昨年8月23日に行われたラ・リーガ開幕節、敵地サン・マメスでのアスレティック・ビルバオ戦(2-0)で前十字靭帯を断裂。それから約7カ月を経て、いよいよ実戦に戻ってくることになった。アンチェロッティ監督はミリトン、さらにはフランス代表で痛めたMFエドゥアルド・カマヴィンガのどちらも、今回のアスレティック戦に出場可能と話している。
「私たちの調子は良い。代表チームでプレーした選手たちも、カマヴィンガを含めてしっかり回復してくれた。明日は素晴らしいシーズンを過ごしている強敵と、重要な試合を戦うことになる。しかし私たちは大きな自信を持ってこの一戦に臨めるんだ」
「この試合でミリトンが復帰する。彼は良い形で練習に取り組めていた。実戦ではプレーしていないから100%とは言えないが、しかしちゃんと回復している。アスレティック戦で負傷した彼は、アスレティック戦で戻ってくるということだ。私たちにとっては素晴らしいニュースだ」
アンチェロッティ監督は、9日のチャンピオンズリーグ準々決勝マンチェスター・シティ戦を見据えて、ミリトンの“慣らし運転”を行なっていくのだろうか。
「一試合ずつ様子を見ていこう。彼はもう一度、実戦に慣れる必要があるだけだ。足りないのは最高のレベルに戻るための時間なんだよ。シティ戦までの調子が上がらなかったら? その場合にはチュアメニかナチョがプレーする。議論は存在しないさ」
FWヴィニシウス・ジュニオールは累積警告によって、アスレティック戦は欠場する。それでも人種差別問題に関する騒動で、この会見でも話題となった。
「スペイン対ブラジルを観戦したが、とても激しい試合で素晴らしかった。そのテーマ(人種差別)はヴィニシウスにとって非常に重要なもので、彼は真剣にそれを向き合っている。私たち全員がそうあるべきだろう」
元パラグアイ代表GKホセ・ルイス・チラベルト氏は、スペイン対ブラジルの会見で涙を流したヴィニシウスについて「パンとサーカスだな。最初に相手を侮辱し、攻撃したのは彼だ。オカマになるんじゃない。フットボールは男たちのものだ」と言い放った。その発言について意見を求められたアンチェロッティ監督は、次のように返している。
「このテーマに関わっていない人たちのコメントにそこまで意味はない。彼らは空気を吸い込むように話している。そうした発言をそこまで気にすることはない」
「ヴィニシウスについて私が心配しているのは一つだけ。明日の試合に出場しないことだ」
その一方でイタリア人指揮官は、パリ・サンジェルマンFWキリアン・エンバペの来季加入の可能性について再び問われて、こう返した。
「レアル・マドリーファンが期待を抱くのは、レアル・マドリーのユニフォームに対してだ。選手個人ではなく、レアル・マドリーのユニフォームこそが期待や喜びを生むんだよ」