20210914_Nagoya1(C)Getty images

大邱FCに2度リード許すもシュヴィルツォクが圧巻ハット! 名古屋グランパス、逆転で12年ぶりACL8強進出

AFCチャンピオンズリーグ(ACL)は14日、ラウンド16の名古屋グランパスvs大邱FCが行われた。

ACLのグループGを5勝1分け無敗で首位通過した名古屋。グループステージでは失点数が「2」と堅守を際立たせていた。

そして迎えたラウンド16では、川崎フロンターレと同居したグループIを4勝2敗の2位で終えた大邱と対戦。名古屋はタフな相手トンボ一戦にシュヴィルツォクやマテウス、相馬勇紀らを先発させた。

試合は4分、名古屋にとって最悪の展開でスタートする。スローインの流れから名古屋陣内中央でボールを持ったセシーニャが思い切りよく右足を振り抜く。鋭いグラウンダーシュートが名手ランゲラックの守るゴールの左隅を射抜き、大邱が先制する。

それでも12分、相馬からのパスを受けた前田直輝がボックス左でワンタッチヒールパス。これを受けたシュヴィルツォクが右足で確実に流し込んで名古屋が早い時間で追いついた。

その後は名古屋が大邱にチャンスを与えない形で進行していくが、28分に一瞬の隙を突かれる。右サイド浅い位置でボールを持ったチョン・テウクがアーリークロスを供給。2CBの間に入り込んだエジガルが頭を大きく振って勝ち越し弾を奪った。

再びリードした大邱は統率のとれたディフェンスラインと中盤をコンパクトに保ちつつ、エジガルとセシーニャという強力な前線のタレントにボールを当てていく。対する名古屋はなかなかシュヴィルツォクまでパスを繋ぐことができないまま試合を折り返した。

追い上げが必要な名古屋は相馬と米本拓司に代えて森下龍矢と木本恭生を投入して後半に入る。ボールを持って崩しを図る名古屋と5バックを敷いてカウンターを狙う大邱という構図が続く。

簡単にはシュートまで持ち込ませてもらえない中で56分にはマテウスが自らドリブルでボックス手前中央に持ち込んで右足でシュート。しかし、GKチェ・ヨンウンの正面に飛んでしまい得点には繋がらない。

直後には大邱にアクシデントが発生する。イ・ヨンレが太もも裏を痛めた様子でプレー続行不可能との判断になり、西翼が投入。専修大学を卒業した2013年にポーランドのクラブでプロキャリアをスタートし、2018年から大邱でプレーする31歳の日本人MFが豊田スタジアムのピッチに足を踏み入れた。

63分、名古屋にとって待望の瞬間が訪れる。前田と連係してボックス左に侵攻した右足で速いクロスを供給。中央で構えていたシュヴィルツォクが頭で確実にボールを捉えてまたも同点弾を奪った。

そして65分、左サイド高い位置でシュヴィルツォクがボールを奪取する。そのままボックス左から右足を振り抜いて逆転弾を決め切った。名古屋が誇る強力なストライカーはハットトリックを達成している。

さらに79分、名古屋が左CKを獲得するとキッカーのマテウスがニアに蹴り込む。上手くマークを外した中谷進之介が頭で合わせ、大きな価値を持つ追加点を決め切った。

試合は大邱が再び同点に戻すことはないまま終了。名古屋は、4強でフィニッシュした2009年大会以来12年ぶりにベスト16を突破している。

■試合結果
名古屋グランパス 4-2 大邱FC

■得点者
名古屋:シュヴィルツォク(12分、63分、65分)、中谷進之介(79分)
大邱:セシーニャ(4分)、エジガル(28分)

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