カタール・ワールドカップ（W杯）アジア最終予選のベトナム代表vs日本代表が、11日にベトナム・ハノイで行われた。
日本は11月最初の活動ではグループB最下位に位置するベトナムとアウェーで対戦。最終予選では2位以上にストレートでW杯本大会の出場権が与えられるが、日本は勝ち点6で3位・オマーンと並ぶ4位の状態でこの一戦を迎えた。
スタメンには大迫勇也や南野拓実、伊東純也らが選出。中盤には遠藤航や守田英正、先月のオーストラリア代表戦で勝利に貢献した田中碧、ディフェンスラインには吉田麻也や冨安健洋らが先発に選び、4-3-3が採用された。
5バックを敷くベトナムに対して日本は6分に最初の決定機を迎える。右サイドでボールの競り合いを制した田中がそのまま縦に侵攻して中央マイナス方向にクロス。フリーでボックス中央浅い位置に入り込んでいた南野が右足でダイレクトシュートを浴びせたが枠を外れていく。
時折ベトナムにカウンターを繰り出させつつも危険なゾーンまでは入り込ませない日本。すると17分に試合が動く。前線でボールを収めた大迫が左サイドに展開。抜け出した南野が中央にグラウンダーのボールを折り返すと、スピードに乗って飛び込んできた伊東が左足で押し込んだ。
日本は得点後もボールを動かしながら決定機を作っていく。30分にもボックス手前中央でボールを受けた守田が右足で狙ったが枠をわずかに左に外れた。
その後、幾度かベトナムのカウンターから高い位置まで上がられるシーンも作られて40分の左CKからクロスが直接ゴールに向かったもののポストに直撃。すると直後、カウンターからボックス左に入り込んだ伊東が巧みなステップでベトナムDFを翻弄して右足を強振して再びネットを揺らした。
しかし、オフサイドの疑いがあるとしてVARオンフィールドレビューが実施。主審は伊東がシュートを打った時点で田中がオフサイドの位置にいたとして得点は取り消された。それでも日本がリードして試合を折り返している。
後半も日本がボールを回してポゼッションで上回っていくがなかなか追加点が奪えない。2列目の選手たちが積極的にボールを引き出していくもののベトナムの選手たちが身体を張った守備でシュートまで持ち込ませず。
日本は63分に2枚替えを敢行。長友と南野に代えて中山雄太と浅野拓磨を送り出し、左サイドの縦のコンビを丸ごと入れ替える。
71分には伊東が右サイドで獲得したFKから田中が低い弾道のクロスを蹴り込むと大迫が体勢を低くしてヘディングシュート。しかし、ここはベトナムDFに当たって枠を外れた。
日本はさらに選手を入れ替えていく。74分、田中と伊東に変えて柴崎岳、そして名門セルティックで活躍を続ける古橋亨梧を投入する。81分にはボックス左から柴崎がシュートを浴びせたもののGKブイ・タン・チュオンにセーブされた。
追加点こそ生まれなかったが、終盤にかけても日本が攻勢を保って試合が終了。この結果、日本は9月と10月に続けてしまったシリーズ初戦での敗戦という負のループを断ち切ることに成功し、最終予選初の連勝を飾った。
なお、同日にはオーストラリア代表vsサウジアラビア代表の頂上決戦が0-0で終了。最終予選の5戦目では中国代表vsオマーン代表がまだ消化されていないものの、グループBの暫定順位は首位・サウジアラビア（勝ち点13）、2位・オーストラリア（勝ち点10）、3位・日本（勝ち点9）、4位・オマーン（勝ち点6※今節未消化）の並びとなった。
グループの折り返しとなる次戦のオマーン戦は、16日にアウェーで行われる。
■試合結果
ベトナム代表 0-1 日本代表
■得点者
ベトナム：なし
日本：伊東純也（17分）