20211111_Moriyasu(C)Getty images

なぜ? 日本代表、ベトナム戦先発は約半数が“飛行機トラブル”遭遇選手。森保一監督が起用理由を説明

日本代表を率いる森保一監督が、11日のカタール・ワールドカップ(W杯)アジア最終予選のベトナム戦後にメディア取材に応じた。

日本は11日、ベトナムとアウェーで対戦して伊東純也の得点により1-0で勝利。前回の豪州戦に引き続き4-3-3の布陣を採用し、最終予選で初の連勝を飾った。

9月に始まった最終予選では各月2試合を戦っており、これまでの9月、10月にはそれぞれオマーン代表、サウジアラビア代表に敗れて各シリーズの初戦で黒星。欧州組が増えている中で、集合してから短期間で準備する難しさが課題に挙げられていたが、11月シリーズでは初戦に勝利している。

また、今回はベトナムでの試合ということもあり、欧州との時差は中東以上。それに加えてロシアで飛行機のトラブルがあり、11名の選手が長時間の機内滞在を強いられたうえに前日練習のみで試合日を迎えることとなった。

森保監督はまず「移動のアクシデントがあったり、そこから練習の時間も削られた中、選手たちが落ち着いてアクシデントを乗り越えてくれて、限られた時間で非常に良い準備をしてくれたなと思っています」と選手たちを称賛している。

快勝とはいかなかったものの勝ち点3を積み上げた日本だったが、驚きだったのはベトナム戦のスタメンだ。オーストラリア戦からの変更は、右サイドバックが酒井宏樹から山根視来に代わった1名のみとなった。酒井を休ませた理由についても、足に痛みを抱えていたためであることが説明されている。

ベトナム戦で先発したメンバーのうち、飛行機トラブルに巻き込まれて1日しか練習ができなかった選手は吉田麻也、冨安健洋、伊東純也、守田英正、南野拓実の5名。森保監督はその起用に踏み切った理由を説明した。

「遅れて合流した11人の顔を見たときにみんな良い顔をしていて疲れた様子が見受けられなかったんです。それがなぜかと言うと、足止めを食らった経由地で長時間機内に閉じ込められた状態でしたが、上手く気持ちを切り替えて『出来ることは何か』ということで睡眠、休養をしっかりとってくれていました」

当然ながら「練習で見ないと分からない」という考えもあったとする森保監督。さらに、その判断は全体練習ですり合わせていくだけの時間が確保できない中で、チームとしての継続性を重視したものだったことを明かした。

「遅延があった選手たちにはサブからスタートで、予定通り2日、3日前から着いていた選手たちをスタメンにすることも考えましたが、全体で練習できる期間が前日の公式練習1日。そこでコンディションを上げないといけない、確認もしないといけない。遅れてきた選手が(コンディション的に)プレーできる状況だったということ。試合前に絵を合わせる作業は選手を代えた時に本当に難しい作業だなと感じていました」

ともあれ、日本がこれまで躓き続けていた初戦で白星を飾り、良い状態で戦える今シリーズの次戦。16日には、最終予選の初戦で敗れたオマーンとのリターンマッチが予定されている。

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