京都サンガF.C.を率いる曺貴裁監督が、選手やサポーターを称えている。ロアッソ熊本戦後のフラッシュインタビューで語った。
京都は13日、J1参入プレーオフ決定戦でJ2勢から勝ち上がってきた熊本と対戦し、1-1でドロー。それでも決定戦のレギュレーションにより2022シーズンの明治安田生命J1リーグを16位で終えた京都が勝者と見なされ、残留をつかみ取った。
試合の中では熊本がチャンスを作るシーンも多かったが、曺監督は想定できた展開の中で選手たちがプランを遂行したことを喜んでいる。
「(ロアッソ)熊本さんがこういう形でやってくることは戦前の予想どおりでした。危ない時間にみんなで守って、1点取って。本当は後半始まったところのチャンスで2点目が取れれば良かったんですけど、それが我々の年間を通しての課題でもあります。ただ1点取られても交代選手で状況を落ち着かせることは最初からのプランに入っていたので、そこは選手の年間を通しての努力の賜物かなと思います。まだ自分たちが目指すフットボールや、素晴らしいサンガスタジアムで勝ち点3を重ねるというところで言うと、まだまだ物足りないところはありますけど、久しぶりのJ1の挑戦で最後に来年の切符を得たということは非常にうれしく思います」
また、この試合は京都の本拠地・サンガスタジアム by KYOCERAで開催。多くのサポーターが駆け付けた。
「最初にスタジアムに入って、声出し応援が解禁になっているその姿、そして熊本さんもサポーターの方々がたくさんいらっしゃっていましたけど、我々のサポーターの声しか耳に入ってこないくらい、非常に強くてたくましい声援を頂いて、最後の最後に相手のシュートがポストに当たったのも選手の頑張りとサポーターの思いが一つになった我々らしい結果かなと思います」
そして、曺監督は今季得た収穫は苦難の中で見せる姿勢にあると語り、J1で勝負できる来季に目を向けた。
「最初からできないと諦めるのではなくて、やはりできるために何ができるか。ちょっと負けたり上手くいかなかったところでどれだけ前を向いたり上を向いたりすることが大事かということは、僕自身も今年勉強になりましたし、それはなかなか人として簡単なようで難しいことだと思います。そういった気持ちが我々のサッカーを支えていくので、手放しで喜べないですけど、このサンガスタジアムで来年また熱狂空間ができることを期待しています」
