2020年にオイペン(ベルギー)から帰国し、セレッソ大阪での2年間を経て今年から京都サンガF.C.に活躍の場を移すことを決断した豊川雄太。DAZNとサッカーメディアで構成する「DAZN Jリーグ推進委員会」の「Jリーグ開幕特集」にて、GOALは豊川に意気込みを聞いた。(インタビュー日:2月10日 聞き手:上村迪助/GOAL編集部)
■曹監督は「思った通りすごい監督」
ⒸKYOTO.P.S.――まず、現状についてお聞きします。キャンプを経て、今シーズンここまでの仕上がりはいかがでしょうか。
順調に来ていると思います。
――新天地・京都で曹貴裁監督下でのトレーニングを積んできましたが、チームへの適応も順調でしょうか。
(ハードワークで知られる曹貴裁監督のサッカーは)僕も好きなスタイルです。まだ来たばかりでいろいろと学ぶところがたくさんありますが、少しずつ自分で理解できるように今、努力している段階です。
――具体的にはどういったところを学んでいるのでしょうか。
やはり攻撃の選手なのでどうやって攻撃で違いを出すかというところ、どうやって点を取るかというところは、曹監督はじめヘッドコーチの長澤徹さん(※)から良いアドバイスを貰っています。どうやってゴールに絡むことができるかというのは永遠の課題でもあり、そこに磨きをかけているところです。
※長澤徹氏は2015年から2018年にかけて監督としてファジアーノ岡山を指揮。2016年、2017年には当時鹿島アントラーズからの期限付き移籍で岡山に加わっていた豊川を指導した。
――若い選手が多い印象の京都ですが、ストライカーにはピーター・ウタカ選手や大前元紀選手といったベテランも在籍しています。切磋していく中でコミュニケーションはどのように取られていますか。
僕は来たばかりの選手なので、攻撃陣の選手や近いポジションの選手とはよく話すようにしています。コンビネーションのところでどうやって崩していくかなどは、練習をしながら、またゲームもやって課題が出たところを話すようにしています。
――良い関係性を築けそうな選手はいますか。
やはりウタカ選手は経験もありますし、上手いです。練習でも預けたら上手いパスやスルーパスが返ってくるので、「ああ、やっぱり上手いな」と思いました。
――過去を振り返らせてください。C大阪では2年間を過ごしましたが、どのような経験を得ることができましたか。
ケガもありましたが、力不足。自分の力がまだまだだなと感じた2年間でもありました。ケガも今までほとんどしてこなかった中で続いたということは、自分の体を見つめ直す良い機会にもなり、すごく自分と向き合った2年間だったかなと思っています。
――その後、京都に活躍の場を移すという決断はどういう思いで下されましたか。
「行きたいな」と、そう思いました。
――漠然とでしょうか。
僕は曹監督とはやったことがなかったので分かりませんでしたが、(長澤)徹さんとはやったことがありました。曹監督のサッカーについて思っていたイメージでも、「ここなら自分は絶対に成長できる」と、そう強く思ったので決めました。(実際に加入してみて)曹監督も思った通りすごい監督でした。良かったなと思っています。
――どのような部分に曹監督の手腕を感じますか。
選手一人ひとりとすごく向き合っているなというのは、入ってみて今までの練習を通してすごく感じます。すごいなと思います。チームの選手一人ひとりとコミュニケーションを取る時間が多いなと感じています。
■衝撃的だったベルギーでの経験
(C)Getty images――2018年から2020年にかけて、豊川選手はベルギーのオイペンでご活躍されました。海外でのプレーによって与えられた影響はありますか。
やはり結果を出すことで評価をされるというところです。
――結果と言えば2017-18シーズンにはリーグ戦の最終節で3ゴール1アシストの大活躍。チームを残留に導いたヒーローになりました。その後、2020年に日本に帰国することになりますが、別れ際にかけられた言葉などはありましたか。
別れ際は僕も結構泣きました。選手と仲が良かったので、最後に別れる時は選手みんなにもちゃんとお礼を言って、「また」という感じでした。そこでは泣きませんでしたが、街の人とか、レストランの人とか、近くのおっちゃんとかおばちゃんとかと別れる時は結構泣きました。
――かけがえのない2年間。
そうですね。すごく楽しかったです。
――ベルギーのサッカーの質について、日本とはどのような種類の違いがありましたか。
すごい身体能力を持った選手がゴロゴロいますし、すごくやっていて楽しかったですけど、行った当初は衝撃的なことも多かったです。「そのスピードで追いつくか! 」とか、フィジカルもえげつない体つきのセンターバックなどがいて、それと僕がやる。本当に大人と子供のようなシーンもありました。そこでどうやって自分が生きていくか、ということも考えながらやりました。どうやってゴールを取るかとか、駆け引きのところでどうやって相手より先に触るかとかをすごく考えたベルギー生活でした。
――そのベルギー仕様のプレーに取り組んでいた2年間を終え、日本に帰ってから逆に難しさを感じた部分はありましたか。
守備などはまったく違いました。でも上手いのはめっちゃ上手いなと思います。技術的なところがすごく、「Jリーグの選手はみんな上手いな」と感じています。
――海外サッカー全般の話題に移らせてください。子供の頃に好きだった選手はいましたか。
僕世代は全部、ロナウジーニョじゃないですか? 小さい時に真似していました。
――エラシコなど?
そうそう、そうですね。
――今現在で注目している選手はいますか。
結構多いです。(エディンソン)カバーニも見ますし、(ルイス・)スアレスもです。それを見て勉強しているというか、「ああ、すごい動きをするな」と。(アーリング)ハーランドもです。(ハーランドは)動き出しがめちゃくちゃ上手いなと思います。
■開幕戦のキーマンは「全員」
ⒸKYOTO.P.S.――開幕に向けたお話をさせてください。開幕節、浦和レッズ戦の警戒ポイントがありましたらお教えいただけますでしょうか。
去年はセレッソ大阪で対戦しましたが、一人ひとりの能力は間違いなく高いと思うのと、それプラス戦術的なことをやってくるチームでもあります。パスをつないで来るところで、相手のリズムにさせないようにすることはすごく大事だと思います。ゴールを取ってきたFWの(キャスパー)ユンカーはやっぱり上手いし、速いというのは、去年やっていて思いました。そこをどう抑えるかということはすごく重要です。
――反対に自チームの中でのキーマンとして考えている選手はいますか。
京都のキーマンは全員だと思います。やはりチームとしての一体感で戦っていくというところはあると思うので、1人でもサボったらやられると思います。だから自信を持って全員がやれればいいと思います。
――今シーズンの目標をお聞かせください。
僕は毎年、数字は決めていませんが、ゴール、アシストと攻撃により多く関わっていくことは個人の目標です。チームとしては、とにかく一試合一試合勝ちを目指す。その強い気持ちを持って臨むということがチームとしての目標だと思います。
――最後に、サポーターの方へのメッセージをお願いします。
京都の皆さんが見ていてワクワクするようなサッカーができるようにベストを尽くしますので、どうかスタジアムに来て一緒に戦ってもらえればうれしいです。
――ありがとうございました。
ありがとうございました。
■プロフィール
23 FW 豊川雄太 Yuta TOYOKAWA
1994年9月9日生まれ、27歳。171cm/64kg、熊本県出身。大津高-鹿島-岡山※期限付き-オイペン(ベルギー)-C大阪を経て2022年京都加入。J1通算68試合出場8得点、J2通算73試合出場18得点、J3通算5試合出場1得点。積極的な仕掛けと得点への嗅覚、大一番での勝負強さを備えるストライカー。
■2022シーズンJ1開幕節
- 日程 2022年2月19日(土)
- 対戦カード 京都サンガF.C. vs 浦和レッズ
- キックオフ時刻 14:00
- 会場 サンガスタジアム by KYOCERA
- 放送予定 DAZNにて独占ライブ配信/KBS京都(録)


