明治安田生命J1リーグは8月31日、第20節延期分の川崎フロンターレvsサガン鳥栖が行われた。
リーグ戦3連覇を目指して戦っている川崎Fは24試合消化時点で勝ち点46。多くのクラブが25~27試合を消化している状態でも3位に位置しており、唯一消化試合数が並んだ首位の横浜F・マリノスとの勝ち点差が「2」となっている状態でこの試合を迎えた。
勝てば暫定首位に立つことができる第20節延期分に向けては、知念慶やマルシーニョ、家長昭博らを先発起用した。状態が不安視されていたレアンドロ・ダミアンがベンチからも外れているが、一時帰国から戻ってきたGKチョン・ソンリョンがゴールマウスを守る。一方、上位追走に向けて直近6試合2勝4分け無敗としていた8位・鳥栖は垣田裕暉やジエゴ、福田晃斗らを送り出した。
川崎Fがボールを動かしながら攻めどころを探す形の序盤。19分には山根視来が中に絞った流れから右のワイドでボールを受けた家長が左足でクロスを供給するが、鳥栖も落ち着いて跳ね返す。互いに探り合いのような展開が続く。
それでも26分、ショートカウンターから再び右サイドでボールを持った家長が今度は右足でボックス内に蹴り込む。ニアに走り込んだ知念がダイビングヘッドで合わせてネットを揺らした。知念はリーグ戦8試合ぶりのスタメン起用で結果を残す。
前半終了間際の45分にも川崎Fが華麗な崩しを見せる。右サイドでボールを持った山根がパスを交換しつつボックス手前中央に侵攻。スルーパスをボックス左に送るとフリーのマルシーニョが落ち着いてトラップしてシュートを放つ。これがネットを揺らしたが、VARオンリーレビューによりオフサイドと判定される。
それでも川崎Fがリードを保って折り返した一戦。鳥栖はハーフタイムに岩崎悠人と垣田に代えて西川潤と本田風智を送り出す。
しかし後半立ち上がり、川崎Fボールの右CKでキッカーの脇坂が入れたボールにジョアン・シミッチが反応。谷口彰悟らが飛び上がった密集地帯を抜けた背後からヘディングシュートを浴びせて加点した。J・シミッチにとってはこれが今季初弾となった。
その後も川崎Fの優勢は変わらない。56分、鳥栖のセットプレー直後にカウンターを発動。脇坂のパスによりハーフウェイライン付近から抜け出したマルシーニョがGK朴一圭の位置を見て距離のある位置から精度の高いループシュートを繰り出すと、これがチームの3点目となる。
そこから終盤にかけて互いに選手を入れ替えていく中で優位を保つ川崎F。終盤にも途中出場の大島僚太が今シーズン初弾を決め切って4点差をつけると、追いすがろうとする鳥栖を振り払って無失点で試合を終えた。
この結果、25試合を消化した川崎Fは4連勝で勝ち点を「49」に伸ばして横浜FM(勝ち点48/24試合消化)をかわし、暫定首位に浮上。一方の鳥栖は7試合ぶりの黒星を喫している。
■試合結果
川崎フロンターレ 4-0 サガン鳥栖
■得点者
川崎F:知念慶(26分)、ジョアン・シミッチ(47分)、マルシーニョ(56分)、大島僚太(87分)
鳥栖:なし
