明治安田生命J1リーグは3日に第11節が行われ、京都サンガF.C.と川崎フロンターレが対戦した。
タイトル奪還を目指した今季は開幕から不安定な戦いが続いていた川崎F。前節リーグ戦4試合ぶりの勝利を手にしたが、勝ち点12で12位に甘んじている。そして迎えた第11節では、1ポイント差で追う11位の京都と敵地で対戦した。最前線には宮代大聖を起用し、脇坂泰斗や家長昭博らが先発。ゴールマウスは、古巣対戦となるGK上福元直人が守っている。
開始1分、ルーズボールの競り合いの中で瀬古樹の上げた足が井上黎生人の頭に接触。しかし、ここはカードなしの判定となる。川崎Fがボールを握り、京都が鋭い守備での応戦が続く中、11分に京都は右サイドの突破から佐藤響がボレーシュート。さらに12分にもボックス手前でFKを獲得すると、16分にも飛び出した山崎凌吾がチャンスを迎えるなど、ホームチームが積極的な戦いを見せる。一方の川崎Fも、20分に遠野大弥がカットインから際どいシュートを放った。
28分、ボールを奪った佐藤響にシミッチのタックルがやや遅れて入り、VARオンリーレビューが行われたが、判定はイエローカードに。川崎Fは34分、シミッチの縦パスを受けた脇坂泰斗が前を向いてボックス内に侵入し、最後は宮代大聖のパスを受けて押し込んだが、これはオフサイドの判定でノーゴールとなった。39分にも登里享平がシュートを放つと、前半終了間際はアウェイチームが猛攻を仕掛ける。しかしゴールは生まれず、前半はスコアレスで折り返す。
後半も序盤から互いのボックス付近に近づくシーンを増やすなど、激しい展開が続く。京都は57分、山崎凌吾に代えてパトリックを投入。実績十分のストライカーを起用し、ゴールを目指す。すると60分前後からチャンスを立て続けに作り、ゴールに迫っていく。一方やや押し込まれる時間の続いた川崎Fは67分、マルシーニョと大島僚太を投入して状況の打開を図った。
すると72分、京都はCKから麻田将吾が頭で合わせ、最後はパウリーニョが押し込んだ。しかしVARオンリーレビューの結果、オフサイドがあったとして得点は無効に。待望の先制点はお預けとなる。劣勢の続く川崎Fは80分、宮代大聖に代えて復帰を果たした小林悠を投入。苦しい展開の中でゴールを奪いに行く。88分にはその小林悠が決定機を作ったが、ヘッドはGK若原智哉がファインセーブでしのいだ。
それでも後半アディショナルタイム、劇的な決勝ゴールが生まれる。川崎Fはボックス手前でボールを拾うと、大島僚太がボックス内へ浮き球のクロスを送る。これを飛び込んだ小林悠が頭でねじ込んだ。エースの今季初ゴールで、川崎Fがこのまま1-0で勝ちきった。
この結果、川崎Fは今季初のリーグ戦連勝を達成。勝ち点を15まで伸ばし、暫定で10位まで浮上した。
