Go-Oiwa(C)Rio Fujimaru

U-22日本代表、収穫と課題を得た欧州遠征。大岩監督は確かな成長を実感「すべての局面で積み上げができている」

U-22日本代表の指揮官を務める大岩剛監督は、14日に行われたU-22オランダ代表戦後、スコアレスドローに終わった一戦を振り返った。

完全非公開で行われたU-22イングランド代表戦に勝利した日本は、場所をオーストリアのウィナーノイシュタットに移し、欧州遠征第2戦としてオランダと対戦した。試合は立ち上がりこそ押し込まれる時間があったが、徐々に日本がペースを握る時間を作り出し、相手より多くの決定機を創出することに成功した。だが、最後までチャンスを結果に結実できず。集中した守備で無失点に抑えたが、ゴールも奪えずにスコアレスドローに終わった。

試合後、大岩監督は「90分で何とか勝ち切りたかったというのが率直な気持ち」と振り返りながらも、「(今日は)3人目の守備というワードを使ってみんなにアプローチをし、非常に守備のところではアグレッシブにやっていた。チームとしてスタンダードが上がったと思う」と2試合連続無失点で終わった守備面を称えた。

一方で、「あとはもっと自信を持ってボールを動かすところ、やり続けているところをもっと前半から出せれば、もっと1試合の評価が高くなるんじゃないかと思う」と語り、なかなか前進することができなかったビルドアップ面について課題を口にした。

今回の欧州遠征ではイングランドとオランダという強敵を相手に1勝1分。相手のモチベーションやコンディションに差があったとはいえ、十分な成果を得たのは間違いない。大岩監督もチームとしての確かな積み重ねを実感している。

「欧州にきてやっていることの気づきと言いますか、選手も綺麗にやってうまくいくことだけでなく、うまくいかない局面があっても、自分たちの狙いを共有することができれば、ゲームをもってこれるという感覚をちょっとつかみ始めたのかなと思います。それは守備でも同じで、ボールを持っているときにフォーカスされがちですが、守備の部分でも前線で奪いに行けるからこそ、ミドルゾーンで自分たちのいい形で奪って攻撃につなげられる。そういうすべての局面で積み上げができているという風に思います」

あとは選手たちがいかに自クラブで出場機会を増やすことができるか。「いまチームでやっていることに満足するのではなく、この経験を何かしらに跳ね返してもらわないといけない」と語った大岩監督。この欧州の経験を生かし、個々がクラブでの立場を上げていくことが代表全体の底上げにつながっていく。

広告
0