明治安田J1リーグは5日に第33節が行われ、FC東京とサガン鳥栖が対戦した。
直近リーグ戦3連勝で7位と好調のFC東京と、直近10試合勝利なし(2分け8敗)で最下位に沈む鳥栖。対照的な両チームが味の素スタジアムで激突した。上位進出を狙うFC東京では、仲川輝人がメンバーから外れた一方で、荒木遼太郎やディエゴ・オリヴェイラらが先発入り。一方で残留圏内と10ポイント差の鳥栖は、マルセロ・ヒアンやヴィキンタス・スリヴカがスタメンに入った。
試合は序盤に動く。9分、左サイドで福田晃斗がダイレクトでクロスを送ると、ボックス内に飛び込んだマルセロ・ヒアンが頭で押し込んだ。しかし、VARオンリーレビューの結果、オフサイドの判定でノーゴールに。鳥栖は先制点を逃す形になった。それでも相手ボックス付近でのプレーを増やし、ゴールに迫っていく。24分にもマルセロ・ヒアンがボックス内まで持ち込んだが、木本恭生のタックルに阻まれている。一方のFC東京も、25分前後から鳥栖ボックス内に侵入する場面を増やしていき、30分には俵積田晃太がドリブルからビッグチャンスを迎えている。両者ともにチャンスを作ったものの、前半はスコアレスで折り返す。
後半はFC東京が圧力を高め、鳥栖は必死の守備と手数をかけない攻撃でチャンスを伺う。互いにゴールに近づくシーンは作るが、両守護神の活躍もあってなかなかゴールは生まれない。FC東京は68分、原川力、遠藤渓太ら3枚を一気に投入し、勝負に出る。
すると73分、ついに試合が動いた。鳥栖は右サイドからチャンスを作ると、クロスは跳ね返されたものの、中原輝がボックス内で拾って仕掛け直し、最後はヴィキンタス・スリヴカが押し込んだ。リトアニア代表FWの初ゴールで、アウェイチームが大きなリードを手にする。
追いかける展開となったFC東京は、78分に小柏剛が反転から鋭いシュート。直後のCKでも森重真人がボックス内でボレーを放つ。しかし、GK朴一圭を中心とする鳥栖の必死の守備に阻まれる。それでも82分、CKから最後はこぼれ球を高宇洋が豪快に叩き込み、FC東京が試合を振り出しに戻した。
追いついたFC東京はさらに圧力を高め、選手も入れ替えながら逆転を目指す。一方の鳥栖も87分にマルセロ・ヒアンがDFを抑えながら決定的なシュートを放つなど、こちらも勝ち越しを目指していく。両チームともに最後までゴールを狙ったが、試合はこのまま終了。1-1のドロー決着となった。
この結果、FC東京はリーグ戦4試合負けなし(3勝1分け)で勝ち点48に。鳥栖は11試合ぶりの勝利とはならず、勝ち点26となった。
