ネイマールがホームで攻撃面における魅力を存分に発揮した日曜の夜、パリ・サンジェルマン(パリSG)は15カ月ぶりにリーグ・アンの首位に戻ってきた。彼の活躍ぶりはバルセロナからの移籍にかかった2億2200万ユーロ(約290億円)が正しい出費だったことを示すようだ。
昨シーズン2位に終わったパリSGは今シーズンのリーグ戦では開幕から3連勝を飾る。多くの主力選手が去ったモナコからフランス王者の座を奪い返すことになれば、世界最高額の選手がその主人公となることははっきりとしていることだ。
マックス・グラデルの素晴らしいボレーシュートにより先制ゴールを奪ったトゥールーズは、パリSGに今シーズン最初の試練を与えたかと思われたが、最終的にはネイマールとパリSGに屈することとなった。
この試合がホームデビュー戦となったネイマールは、アドリアン・ラビオの放ったシュートをトゥールーズのキーパー、アルバン・ラフォントが弾いたところを詰めて重要な同点弾を決めた。同点ゴールを決めたネイマールは、ユヴェントスへ新天地を求めたブレーズ・マテュイディがパリでサポーターたちから人気を集めたゴールセレブレーションを真似て見せた。
Gettyマテュイディはラビオにポジションを譲る形でパリを離れることになったが、左インサイドハーフのポジションをものにしたラビオはネイマールとともに前半のチームに好影響をもたらした存在である。それを象徴するのが、観衆がゴールを決めたネイマールの名前を叫んでいる時に生まれた得点だ。中央を割って入り、ミドルシュートでゴール右に突き刺してスタジアムのボルテージをさらに高めた。もちろんそのゴールをお膳立てしたのはネイマールである。
しかし、パリSGにはまだ改善すべきポイントもあった。前半45分間、終始試合を支配し、ラフォントが守るゴールにシュートの雨を降らしながらも、試合を終わらせることはできなかった。
マルコ・ヴェッラッティの2枚のイエローカードによる馬鹿げた退場により一人少なくなったパリSGだったが、その退場が彼らをトップギアに上げることを助けることになった。事実、ネイマールの真のクオリティは人数の違いをまるで感じさせない。
必然的に、ネイマールはPSGをけん引することに。ハビエル・パストーレの素晴らしいミドルシュートによるゴールには関与しなかったものの、エディンソン・カバーニが決めた3点目のペナルティーキックをもたらしたのも彼であった。もちろんゴールをお膳立てしたのはそれだけではなく、5点目の場面ではトゥールーズ守備陣が整う前にコーナーキックを蹴るという素晴らしい判断は、クルザワが決めた素晴らしいボレーシュート以上に称賛されるものであった。
Getty Imagesしかし、トゥールーズ相手に見せた素晴らしいパフォーマンスはまだクライマックスを迎えていなかったようだ。1ゴール2アシストだけでもすでに彼の価値を存分に示すものであったが、トゥールーズにとってはアディショナルタイムにさらに自分たちの無力感を感じざるを得ない瞬間がやってきた。ネイマールはペナルティボックス内で素晴らしい決断力と相手を惑わすようなステップを見せて6点目を奪い、後半ひどく崩壊したビジターチームにさらに屈辱を与えるプレーを見せた。
ネイマールにとってはホームであるパルク・デ・プランスでの完璧なお披露目となり、2週間前に彼がパリSGファンの前に初めて登場した時に上がった花火を再現するかのようなパフォーマンスであった。
この活躍ぶりは、2億2200万ユーロがバーゲンであったとすら感じさせるものである。
文=ロビン・ベアナー/Robin Bairner
▶リーグ・アンのライブを観るならDAZNで!1ヶ月間無料のトライアルを今すぐ始めよう



