Qatar World Cup 2022Getty/Goal

カタールが実践するワールドカップ後のレガシー、環境に配慮した大会への取り組み

2022年ワールドカップ(W杯)が来年に迫る中、カタールは大会後のスタジアムや、環境に悪影響を及ぼさないための計画にも積極的に取り組んでいる。

W杯として初のカーボンニュートラルな大会とするため、特に大会前後、二酸化炭素排出量を可能な限り削減するための取り組みを実施予定。カタールは、ヒューマン、エコノミック、ソーシャル、エンバイロメンタル、ガバナンスという5つの柱に基づくワールドカップ戦略を打ち出している。

その中でも、環境に関しては最も力を入れている分野の一つだ。環境にやさしい大会を主催するため、スタジアム建設においても持続可能な特徴を有した上で計画してきた。

■サステナブル・スタジアム

Education City StadiumSC

カタールの各スタジアムは、グローバル・サスティナビリティ・アセスメント・システム(GSAS)から、少なくともいずれも4つ星評価を得ている。

この、いわゆるグローバル持続可能性評価システムは、サステナビリティへの影響について、建物やインフラストラクチャーの評価ベースとなるものだ。エデュケーション・シティ・スタジアムに関しては5つ星の評価を受けている。

昨年12月に開場したアフマド・ビン・アリ・スタジアムは、同じ場所にあった古いスタジアムを取り壊して建てられた。それでも、以前のスタジアムのマテリアルの90%をプロジェクト内で再利用、またはリサイクルすることを目指した。以前のスタジアムを囲んでいた樹木や植物に関しても自然環境へのダメージを最小限に抑え、維持、または植え替えを実施している。

Ras Abu Aboud StadiumSC

また、既に完成まで80%の状態となっているラス・アブ・アブード・スタジアムに関してはW杯史上で初となる、再組み立て可能式のスタジアムとなっている。収容人数4万人のこのスタジアムはW杯終了後、地元のコミュニティが楽しめるウォーターフロントに取って代わる予定で、公共の緑地開発も進められる予定だ。

■環境やさしい移動手段

また、カタールW杯はコンパクトな大会となっているため、8つのスタジアムそれぞれ1時間以内に移動できる距離に他のスタジアムが位置。国内では空路を使用せずに移動可能で、SCモビリティ・ディレクターのタニ・アルザラー氏も「ドーハ・メトロやライトレール・トラム、低燃費バスなど、環境にやさしい移動手段を使用いただくことで、全体的な二酸化炭素排出量を大幅に削減できます」と自信を持つ。

Doha MetroSC

新たなドーハ・メトロやトラム、バスのサービスは、ファンやサポーターがホテルやスタジアム間、観光名所をシームレスに移動するために非常に役立つものとなる。

カタール大会では地下鉄が主要な交通手段となり、空港からは5つのスタジアムに移動可能。残りの会場にも、そこから地下鉄やバスの組み合わせでアクセス可能となっている。

メトロやバスにおいても、二酸化炭素排出量の削減や環境に配慮した技術システムを積極的に導入しているカタール。カーボンニュートラルなW杯とし、今後の大きな世界大会へのベンチマークとなる祭典とするために邁進している。

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