2003-11-29-yokohamaFM©J.LEAGUE

10人の横浜F・マリノス完全優勝。王者・ジュビロ磐田を破った2003年最終節の奇跡を今一度

 新型コロナウイルスにより、サッカーはもとより、国内外のスポーツが中止・延期を余儀なくされている。感染拡大を防ぐために外出を控える今、家で試合を見たいと思う人も多いのではないだろうか。

 そんな中、DAZN(ダゾーン)では、過去の名勝負に新たな実況、解説を付けてフルマッチ配信する『Re-LIVE』をスタートしている。18日19時からは、横浜F・マリノスが前年度覇者のジュビロ磐田を倒し、“完全優勝”を果たした2003年2ndステージ最終節を配信する。実況は下田恒幸氏、解説はこの試合に出場していた中澤佑二氏が務める。ここでは、この試合をあらためて振り返っておきたい。

■4クラブに優勝の可能性

 当時は2002年日韓ワールドカップの余波もあり、日本代表を始めとするサッカーはかつてない盛り上がりを見せていた。Jリーグもしかり。草創期の盛り上がりからいったん人気は低下していたが、この年は観客動員も復調し、歴代3位を記録した。

 優勝を決めた横浜FMは、岡田武史氏が監督に就任。選手たちに意識改革を促し「勝利」を追求し続けた。強固な守備と縦に速い攻撃で勝利に徹したシーズンだったと言える。

 当時は2ステージ制が採用されており、1stステージ、2ndステージで順位を争い、首位が異なる場合はチャンピオンシップで年間王者を決めるレギュレーション。

 横浜FMは、1stステージを首位で終えていた。この2ndステージは大混戦となっており、最終節を前に優勝の可能性があったのは1位磐田(勝点26)、2位鹿島アントラーズ(勝点24)、3位横浜FM(勝点23)、4位ジェフユナイテッド千葉(勝点23)の4クラブで、カードは以下のとおり。

・横浜FM(3位) vs 磐田(1位)横浜国際総合競技場
・東京V(8位)vs 市原(4位)味の素スタジアム
・浦和(5位) vs 鹿島(2位)埼玉スタジアム

 3会場3試合が優勝争いに関わる最終節。優位なのは磐田で、勝利なら無条件優勝、ドローでも鹿島次第。一方、横浜FMは、磐田との直接対決を制し、鹿島が浦和レッズにドロ―以下、かつ市原に得失点差か総得点で上回られてはいけないという条件だった。

■横浜FM、磐田の出場選手

 試合は開始2分、磐田のエースFWグラウが決め先制。15分には横浜FMの守護神GK榎本哲也がグラウを突き飛ばし一発レッドで退場、ベテランGK下川健一がゴールマウスを守った。

 ハーフタイムでは、鹿島が浦和に2-0でリードしており、優勝争いは磐田か鹿島かという展開。0-1で折り返した横浜FMはマルキーニョスが押し込み追いつく。1-1のまま試合は進み、磐田優勝かと思われた後半ロスタイム、ドラゴン・久保竜彦が躍動し、横浜FMが土壇場で勝ち越した。

 しかし、この時点で優勝チームは決まっていない。試合終了の笛が響いた横浜国際競技場では、埼スタで行われている浦和vs鹿島の結果待ちとなる。ハーフタイムにはリードしていた鹿島が89分、浦和FWエメルソンの一撃を浴びていた――。手に汗握る展開の最終節は、得点が決まるたびに刻々と変わる状況含め、Jリーグの歴史の中でも印象に残る一戦だったと言える。

■2003年Jリーグ ディビジョン1 2ndステージ 第15節第1日

2003年11月29日14:02キックオフ
横浜国際総合競技場/入場者数: 43,283人/雨
【主審】吉田寿光【副審】石山昇、唐木田徹

■横浜F・マリノスメンバー

【先発】
GK 21 榎本哲也
DF 22 中澤佑二
DF 3 松田直樹
DF 35 河合竜二(79'→大橋)
MF 7 佐藤由紀彦(16'→下川)
MF 8 遠藤彰弘(51'→上野)
MF 26 那須大亮
MF 5 ドゥトラ
MF 14 奥大介
FW 36 マルキーニョス
FW 9 久保竜彦

【SUB】
GK 31 下川健一
DF 25 小原章吾
MF 6 上野良治
MF 23 大橋正博
FW 19 安永聡太郎

【監督】
岡田武史

■ジュビロ磐田メンバー

【先発】
GK 12 山本浩正
DF 2 鈴木秀人
DF 5 田中誠
DF 14 山西尊裕(89'→中山)
MF 4 河村崇大
MF 23 福西崇史
MF 6 服部年宏
MF 15 ジヴコヴィッチ(76'→川口)
MF 7 名波浩
FW 8 グラウ
FW 18 前田遼一(72'→西野)

【SUB】
GK 28 佐藤洋平
DF 3 上本大海
MF 13 川口信男
FW 26 西野泰正
FW 9 中山雅史

【監督】
柳下正明

■試合結果
横浜FM 2-1磐田
【得点者】
横浜FM:50‘ マルキーニョス 89’ 久保竜彦
磐田:02’ グラウ

2003-11-29-yokohamaFM©J.LEAGUE

「Re-LIVE」Jリーグ配信予定

配信日シーズンカード見どころ
4月4日(土)配信中1993 2ndヴェルディ川崎 vs 浦和レッズリーグ草創期のタレント軍団、2ndステージ優勝
4月11日(土)配信中2002 2ndジュビロ磐田 vs 東京ヴェルディ1969磐田、Jリーグ史上初の完全優勝(両ステージ優勝)
4月18日(土)19時ライブ2003第34節横浜F・マリノス vs ジュビロ磐田横浜FMが前年王者のジュビロを破り完全優勝
4月25日(日)2006第34節浦和レッズ vs ガンバ大阪最終節での頂上決戦、浦和がJリーグ初優勝
5月2日(土)2007第34節鹿島アントラーズ vs 清水エスパルス鹿島伝説のV1。3連覇を達成した黄金期の1年目

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