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高卒大型ルーキーC大阪・西川潤。2月に18歳となる逸材は、即バルサを目指すのか?

 桐光学園高在籍時の2019年、セレッソ大阪特別指定選手としてJリーグデビュー済み。この年は3月にU-20W杯メンバーに飛び級選出され、9月のU-17W杯では主力として強烈な印象を残した。冬の高校選手権出場は叶わなかったが、満を持して今季のセレッソ大阪でプロ第一歩を踏み出す。バルセロナ移籍の報道もある中、本人が描く自身の未来について問うた。【取材・文=元川悦子】

■バルセロナが本腰を入れた?

 2020年に突入して早々、「バルセロナが2人目の日本人選手獲得に向けて本腰を入れる」という報道が飛び込んできた。

 世界的名門クラブが食指を伸ばすと言われるのが、セレッソ大阪の大型ルーキー・西川潤。桐光学園3年だった昨年4月には、特別指定選手として、明治安田生命J1第7節・北海道コンサドーレ札幌戦に出場。すでにJリーグデビューも飾っている。17歳のレフティは、その後、U-20とU-17の二つのワールドカップに参戦し、桐光学園での高校総体制覇など目まぐるしい1年間を経て、彼はこの1月から本格的にプロキャリアの一歩を踏み出したところだ。

「高校選手権には出られませんでしたけど、キャンプに向けてケガもしっかり完治できたし、学校の試験も受けて、心身ともにいい状態でセレッソに合流できました。プロの一員としてあらためて責任を感じますし、『またフレッシュな気持ちでチャレンジしていくんだ』という意欲を持って取り組んでいます」と31日、Jリーグ新人研修中の西川は清々しい表情をのぞかせた。

■争うは右MFの定位置

 今季C大阪では右MFが主戦場になりそうだ。昨季まで水沼宏太(→横浜Fマリノス)が担っていたポジションの後釜争いには、モンテディオ山形から加わった坂元達裕、アビスパ福岡へのれんたる期限付き移籍から戻った前川大河らも参戦。目下、熾烈なサバイバルが繰り広げられている。ロティーナ監督から「他の選手とは違った大きなタレントを持っている」と絶賛される西川と言えども、すんなり定位置を取れるとは限らない。

「ハーフの選手は特に守備を強く求められている。そこはまだまだ上げていかないといけないと感じます。監督に求められていることをこなしつつも、攻撃で良さを出さないといけない。自分は左足を生かしたパスやドリブル、ゴールに直結するプレーをするのが特徴。中に入ったりしながら他の選手とうまくリズムを作ってチャンスメークやゴールといったプレーをもたらせればいい」

■本格的に英語の勉強も

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 今季C大阪の開幕戦は2月22日の大分トリニータ戦となる。奇しくもその前日、21日には国際移籍が可能となる18歳の誕生日を迎える西川。

 久保建英(マジョルカ)が18歳になった途端にレアル・マドリーと契約したように、同じ道のりを歩むのではないかという見方も強まっている。本人は「今はセレッソでやっているので、そこ(バルセロナ移籍)についてはまだあんまり考えない。その時(誕生日)の気持ちで決められたらと思います」と言葉を濁した。

 とはいえ、「将来的に海外でプレーしたい」という意識は前々から非常に強かった。昨年のU-17W杯ブラジル大会で2トップを組んだ若月大和(桐生第一高/湘南ベルマーレ内定)がスイス1部のFCシオンに直接期限付き移籍したこともあり、思いは日に日に強まっている。大きな夢に確実に近づくため、西川は大阪へ赴いた直後から英語の勉強も本格的にスタートさせている。

「携帯を通してレッスンを受ける形で、まだ始めたばかりなんですけど、空いてる時は1日1時間とかやっています。年代別代表で海外へ行った時はノリで何とかしてきましたが、やっぱり喋れないと伝わらない。コミュニケーションはサッカー以外でも大事だと思うので、しっかり勉強していきたいですね」

 こう語るのも、同学年の久保がスペイン語力を武器に現地に適応し、ラ・リーガで活躍する姿を目の当たりにしているから。「久保くんは現地で教育を受けているし、向こうが故郷みたいな感じなので、自分とは違う」とも話していただけに、まずは着実な準備が大事だと考えているのだろう。

■ロティーナ監督の指導の価値

 成功への道は一つではない。C大阪で試合に出て活躍し、プロとしての実績を積み上げることも一つの道なのではないか。例えばバルセロナへ移籍した安部裕葵も鹿島アントラーズで2年半を過ごし、Jリーグベストヤングプレーヤー賞を獲って名門入りしている。そんな彼でもいまだトップ出場はない。それだけ世界のハードルは高いのだ。

 だからこそ、まずは所属クラブで強固な地位を築き、違いを作れる選手だと証明することが最優先だ。スペインで手腕を振るってきたロティーナ監督、バルセロナのスクールコーチを務めたイバン・バランコ・コーチの下で、高度な戦術眼や駆け引きを体得することも必ずプラスになる。そのうえで今夏以降の海外移籍を選んでも決して遅くはないだろう。

「今季のセレッソの目標はもちろん優勝。去年はリーグ最少失点でしたし、守備は強固になっているので、それを継続しつつ、もっともっと得点を増やしていければ優勝に近づけると思う。自分もその一員としてピッチに立って活躍することが第一。試合に出なければ何も始まらないので、頑張っていきます」

 来月いよいよ開幕するJリーグ。最注目新人のバルセロナ移籍が実現するか否かを含めて、その一挙手一投足が大いに注目される。日本の未来を担うであろうレフティ・アタッカーの本領発揮を楽しみに待ちたい。

 取材・文=元川悦子

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