酒井高徳のボランチが日本代表で機能しなかった理由…HSVとは何が違ったのか

2017-03-29-japan-gotoku-sakai
タイ戦でボランチとしてプレーした酒井高徳。反省の言葉を口にしながら、ポジティブに捉えている部分も多いという。

28日に行われたタイ戦でボランチ起用されたDF酒井高徳であったが、期待に応えられたとは言い難い出来であった。試合後、本人は記者団の前で自らその理由などについて語ってくれている。

2018 FIFAワールドカップ ロシア アジア最終予選・第7戦が28日に行われ、日本代表はホームでタイ代表と対戦した。試合は日本が4-0でタイを下し、最終予選3連勝を飾っている。酒井はボランチでプレーした感想については一言、「いや、良くないでしょう」とし、良かったことは「チームが勝ったことぐらいですかね」と反省の言葉から話を始めた。

■なぜ日本代表では機能しなかったのか

所属先のハンブルガーSV(HSV)でも度々ボランチでプレーしてきただけに「抵抗はなかった」と話す酒井。ヴァイッド・ハリルホジッチ監督とも役割についてしっかりと話し合い、「把握していた」とするが、タイ戦については「最低限のことはできたのかなというレベル」と反省。ドイツでは中盤でも評価を上げつつある酒井が、なぜ日本代表では輝ききれなかったのか。本人は以下のように分析している。

「クラブでやってるときは、もうちょっとコンパクトですよね。(HSVでは)1人目、2人目が行った後の3、4人目っていうところが結構連動してきているところがあったので。今日やってて思ったのは、周りにスペースが少し大きすぎました。行こうっていうところがはっきりしなかったので。ボールホルダーにも、(パスが)出てから遅れて、相手に2〜3mぐらい余裕がある状態で、プレッシャーかけていくところがあったので、うまくハマってなかったですけど。ボールにとか、ちゃんとしたタイミングでアタックしに行くときっていうのは、人には行けてたと思いますけど、欲を言えば取りきりたいボールっていうのが多かったかなと。そういうところで取りきれなかったっていうのがちょっと(良くなかった)、自分としては少し反省かなと思いますけど」

また、アジアで戦う日本はボール支配率で相手を圧倒する展開が多く、HSVではあまり慣れていなかったボランチとしてのプレーがあったことも明かす。

「ハンブルクではボールが上に飛んでることが多いから、セカンドボール狙ってることのほうが多いっていうふうには言ってました。ただ、監督がどういうサッカーしたいかとか、ボランチにどういうこと要求してるかっていうのは常に言ってることを聞いてるから、だいたいは理解してるつもりですっていうふうには言ってたし。今日もできるだけ顔出そうと思ったんですけど、なかなか、ミスっていうところもあったり、少し勇気が足りなかったかなっていうところもありましたね。ボランチにつけるところだったり、ボランチ同士のパス交換だったりっていうのが少し少なかったかなと思うし。(山口)蛍ともいろいろ話して、最初はこんなもんでしょう、なんて言ってたんで(笑)やるとするならば、やっぱりもっともっと良くしたいなと思いますし。サッカーは変わってきますけども、こっちではこっちのやり方、ハンブルクではハンブルクのやり方っていうのに適応できる自分をしっかり作りたいなと思いますけど」

■SBとして勝負したい葛藤は?

一方で、酒井はサイドバックとして日本代表まで上り詰め、ドイツへと渡った。それだけにここへ来て、クラブ、代表でボランチとして起用されることに関して複雑な気持ちがあることも隠していない。しかし、全員が準備していることが大事と酒井の頭の中ににネガティブな思考はないようだ。

「やっぱりサイドバックで勝負したいっていう気持ちはありながらも、ワールドカップっていう厳しい予選の中で、誰がどこでとかっていう状態を話すんではなくて、全員が全員ちゃんと準備ができてるっていうことのほうが大事だと思うので。もちろん、どの試合でも、どんな状態でも、やれって言われたところに全力を尽くすのは自分のスタイルでもあるし。そうやって自分の選手としての価値も上げられると思うし。もちろん、今日のボランチに対して、ハセさんしかいないでしょうと言いながらも、自分の中でやっぱり課題と反省と持ってるし、良くしたいっていう気持ちも持っています。チームに戻って、またボランチかは分からないですけど、それは、今日をいい教訓としてどんどん成長していきたいなと思うので。どんな状態でも準備はしっかりしておきたいなと思います」

ボランチとしてプレーすることで、サイドバックとしてスペシャリストといった評価を受けられない可能性について記者から問われた酒井。しかし、「どっちからも得られるものは多い」と話し、ポジティブな面を見出している。

「もちろん、ボランチをやってて、サイドバックに戻ってきたり、サイドバックやって、ボランチにいったりっていうので、違いはある中でも、どっちにもすごく得られるものっていうのは非常に多いし。どっちかって言うと、ポジティブに捉えてチームでもやってるし。それがうまく結果に出てっていうところは実際チームにも出てるので。サッカーが違うっていうところは確かにありながらも、代表でも時間と機会を重ねれば良くなってくる自信っていうのは持っています。ケガ人がいないなら、その人が出たほうがいいっていうのは大前提でありますけどね」

日本代表で再びボランチ起用されることには「望んでいない」と苦笑いし、長谷部誠の代役は「いないし、ハセさんしかいないでしょう」と語った酒井。タイ戦で見事なパフォーマンスとはいかなかったが、前向きにポジティブな面を探していく酒井が選手としてもう一段上のステップに踏み出そうとしているのは間違いない。

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