そこにあったのは未来へのサインだ。久保建英はマジョルカで、ついに煌びやかなパフォーマンスを見せつけている。PKを獲得して、決定的なボールタッチで2回目のPKの起点となって、そして最後には驚異的なゴールを決めて、ビセンテ・モレノの特異なシステムの中で潰れかけていた姿をシャキッとさせた。このビジャレアル戦で披露したプレーは、久保がマジョルカのレギュラーとして出場するための道を指し示している。
今回はサルバ・セビージャの出場停止が、久保のスタメンの扉を開いた。同じくスタメンで出場した、バジャドリー戦での失望的なパフォーマンス(それはチーム全体にも言えたが)からすれば、起用は予期できなかったことである。久保は再び4-3-3、または4-1-4-1のシステムの中盤右サイドに配されたが、いつものポジションにもかかわらず、結末は異なるものだった。
久保はこの試合でも、そこまで頻繁にボールを持ってプレーしたわけではなく(アクションの回数は45回)、パス精度も高かったわけではない(成功率53%)。では、なぜ私たちは彼のプレーに魅了されてしまったのだろうか?
彼が出色の出来に見えた理由はいくつもある。第一に、久保建英は特別な才能の持ち主であり、プレーの意思決定が迅速かつ、ずば抜けて器用なプレーを見せる。そして、その類い稀なる鋭敏さは、ペナルティーエリアの近くであればあるほど、普通では起こり得ないことを起こせるのだ。久保は自ら蹴ったCKからPKを獲得するまでに至ったが、あれは狭いスペースにおける1対1の強さを改めて証明した場面と言える。アスレティック戦でもPKを奪取していた彼だが、それ以外の試合ではああした局面を迎えることは、このビジャレアル戦までほぼなかった。
■改善され続ける守備

マジョルカのプレーアイデアは、自陣でボールを奪って、素早いトランジションで攻撃を仕掛けることを基本としている。が、この試合ではリードを得たことによって、攻撃に出るビジャレアルの陣形が間延びして、久保は彼らのDFとMFのライン間でより容易にプレーすることが可能だった。日本人MFは4-3-3を使用するビジャレアルのパウ・トーレス(左センターバック)、ルベン・ペーニャ(左サイドバック)、ビセンテ・イボーラ(アンカー)の間にポジションを取っていたが、中央ではダニ・ロドリゲスと連係して、また左サイドバックのジョアン・サストレが駆け上がるスペースをしっかり確保していた。
久保がレギュラーとなるためにはやはり、自分の能力を生かせるポジションと、周囲のチームメートとの適切な距離感が必要だ。実際、2-0とするPKが生まれた場面で、久保の絶妙な横パスがダニ・ロドリゲスの突破を促したのは偶然の産物ではない。ビセンテ・モレノは二人の係わり合いを起点として攻撃を押し進めることに執着していた。
久保はまた、アタッキングサード中央でのプレーの絡み方も確立しつつあるようだ。彼とは逆側のサイドでプレーが展開された場合には、中央に寄ってより自由な形でボールを受ける準備をして、その卓越したプレービジョンと個人技を発揮しなければならない。そして、この試合でようやく生まれた彼の記念すべきリーガ初ゴールは、誰もがゴラッソと認める素晴らしいシュートだけではなく、そうしたエリアで抜け目なくボールを待っていたことで生まれたものだった。
そして守備面について、久保はときにバックミラーを見ずに対面する左サイドバックをフリーにしてしまうことがある。今回も、ルベン・ペーニャ(ちなみに彼は右利きで多少不利となる)相手に何度かミラーを見やることを止めてしまったが、それでもチームがボールを保持していないときには守備意識を高めようとする姿が垣間見えた。堅守速攻を信奉するビセンテ・モレノから完全なる信頼を得るには、そうした姿勢はとても重要となる。それはおそらく、ゴール以上に。
文=ハビ・シジェス(Javi Silles)/スペイン紙『as』試合分析担当
翻訳=江間慎一郎
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「※」は提携サイト『 Sporting News 』の提供記事です





