ビジャレアルのスペイン代表MFサンティ・カソルラが、『Goal』の独占インタビューに応じてくれた。
2003年のプロデビュー以降、ビジャレアル、マラガ、アーセナルと行く先々で重要な存在となってきたカソルラ。笑顔にあふれる小柄な“両利きのマジシャン”は、スペイン代表としてもEURO連覇を経験するなど、素晴らしいキャリアを送ってきた。
しかし2016年秋、悲劇が襲う。右足アキレス腱を負傷すると、1年に8回もの手術を受けることに。それでも状態は良くなるどころか、アキレス腱は8cmもバクテリアに浸食されたことが確認された。イギリスの医師は白旗を上げ、スペインでは「庭を歩けるようになれば満足すべき」とまで言われた。選手生命どころか、普通の日常を送れるかどうかの危機に陥っていたのだ。
それでもカソルラはピッチに立つことを諦めず、壮絶なリハビリを戦い抜いた。そして手を差し伸べてくれた古巣ビジャレアルで約2年ぶりにピッチに立つと、再びスペインで魔法を見せる。昨季はリーガ35試合に出場し、4ゴール10アシスト。その活躍から、息子との夢でもあったスペイン代表にも復帰を果たした。今季もアームバンドを巻きながら、デビュー当時と同じように笑顔でピッチを駆け回っている。
そんな“両利きのマジシャン”は、リハビリ期間中や古巣アーセナルへの思いについて、赤裸々に語ってくれた。
インタビュー=スンモ・リー/Sungmo Lee
■リハビリを支えてくれた仲間たち
Getty――今シーズンも好調を維持していますね(公式戦21試合で9ゴール5アシスト)。チームも8位と良い順位につけています。
調子が良いのは、ビジャレアルというクラブのおかげだよ。多くの人が手助けをしてくれるし、クラブには本当に感謝しているんだ。僕たちの今シーズンの確固たる目標は、再びチャンピオンズリーグに舞台を移すことなんだ。過去には良い成績を残しているし、今もその力があると信じているよ。
――2016年秋に右アキレス腱を手術されましたが、患部の一部が壊死していたことが見つかり、切断危機にまで陥りましたね。それからスペイン代表にも復帰するなど見事な復活を遂げたわけですが、その時を振り返ってください。
本当に辛い時間だったよ。身体的にも精神的にもね。だけど多くの人が支えてくれた。アーセナル、ビジャレアルのスタッフだけじゃなく、ラ・ロハ(スペイン代表の愛称)のチームメイトたちもね。誰がどういう人間なのか、今ならはっきりとわかるんだ。毎日、(アンドレス)イニエスタ、(ダビド)シルバ、ビジャからメッセージをもらったよ。特に、家族には感謝している。もう一度スペイン代表に復帰できるなんて思ってもみなかった。実際にプレーした時はとても誇らしい気持ちになったよ。
■アーセナルへの思い
Getty Images――2012年~2017年まで所属したアーセナルでは、チームの中心として180試合に出場しました。負傷を抱える中で契約満了を迎え、退団することになりましたが、あなたにとってアーセナルはどのような存在ですか?
アーセナルは僕がプレーしてきた中で一番のビッグクラブだ。アーセナルのプレーヤーだったことを誇りに思っているよ。特に、クラブを去った後でも変わらず応援してくれたファンには感謝してもしきれないよ。いつかまた「ガナーズ(アーセナルの愛称)・ファミリー」の一員になれたらと思っているよ。
――現在、アーセナルではミケル・アルテタが指揮を執っていますね。彼と4年間共にプレーしていたわけですが、監督就任をどう見ていますか?
(満面の笑みで)予想していた。そうなるだろうと思っていたんだよ! いつか監督になると、ずっと思っていた。一緒にプレーしていたときにも、彼はロッカールームで素晴らしいリーダーシップを発揮していたしね。彼の任命を「ギャンブル」だと言う人もいるけど、僕は価値のあるチャレンジだと思っている。ペップ・グアルディオラの下でのコーチ経験もあるしね。素晴らしい監督になってくれると信じているよ。
――監督、あるいはプレーヤーとしてアーセナル復帰はあり得ますか?
そうだね(笑)、可能かどうか分からないけど、引退前にもう一度アーセナルでプレーしたい気持ちはあるよ。グーナー(アーセナルファンの愛称)たちにちゃんとした形で「さよなら」ができなかったことを深く後悔しているんだ(※2016年10月のCLルドゴレツ戦を最後に一度もピッチに立てず退団)。
――あなたにとってアーセン・ヴェンゲルとはどのような人物でしたか?
(彼は)ジェントルマンだね。違うかい?(笑) 僕と彼との関係は、ただの監督とプレーヤー以上のものだった。特に、ケガをした後でも契約延長を申し出てくれたときには、とても勇気づけられたよ。僕にとって特別な人物で、単なる監督以上の存在なんだ。
――アルテタはヴェンゲルのように偉大な監督になれますか?
今の時代、どんな監督であってもヴェンゲルや(アレックス)ファーガソンのようになるのは簡単じゃない。彼がどれほどの期間アーセナルで仕事ができるのかはわからないけど、アーセナルで素晴らしいキャリアを築けると信じているよ。アーセナルは彼を必要としている。ミケルにはアーセナルを導いてほしいね。
■引退後は監督に?
――ご自身も引退後は指導者の道に進むのでしょうか?
その時(引退)が近づいてきているから、考えているよ(現在35歳)。絶対にフットボールと関わる仕事がしたいから、スポーティングディレクターにも興味があるね。可能性は無限大だ。
――キャリア最高の瞬間を挙げるとすれば、どれでしょうか?
たくさんあるから1つに絞るのは難しいけど、EURO2008でイタリア相手にPKを決めたとき、ビジャレアルがチャンピオンズリーグで準決勝に進出したとき、アーセナルでFAカップ優勝を果たしたときが思い浮かんだね。どれも実に幸せな瞬間だったよ。またそんな瞬間を迎えたいね。
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「※」は提携サイト『 Sporting News 』の提供記事です




