第97回天皇杯サッカー選手権大会決勝が1月1日に埼玉スタジアム2002で行われ、横浜F・マリノスはセレッソ大阪に1-2で敗れ、4大会ぶりの優勝を逃した。キャプテンの中澤佑二が決勝を振り返りつつ、今シーズンを総括した。
前半序盤にFW伊藤翔のゴールで先制した横浜FMだったが、後半に同点弾を許すと延長で逆転ゴールを決められ、無念の準優勝に終わった。
中澤は「前からアグレッシブにボールを取りにいって、前半から優位に立とうというサッカーをしていた」と滑り出しは理想近かったと語りつつも、後半に入り「セカンドボールが拾えなくなり、相手のペースになってそこで失点をして、そこからいつものマリノスだった」と振り返った。
勝敗を分けたポイントは「2点目取れなかったこと。向こうはセカンドボールをどんどん拾ってきた」とし、攻撃面で「ゴール前に入る人数がちょっと足りなかった」と敗因を分析した。
今シーズンの開幕あたりは、下馬評は決して高くなかった横浜FM。しかし、リーグ戦では14試合無敗を達成するなど、最後までAFCチャンピオンズリーグ出場権争いに食い込み、確かな爪痕を残した。下馬評は「低い方がいい」と中澤。
「低ければ低いほど、チームが勢いにのると上位にいけると思いますし、逆に高いと結構選手は気にしたりする。特にマリノスって若いチームなんで、あまり今年のアタマの予想順位のところで4位とか5位とかにはしないで欲しいですよね。10位くらいにしておいてください。そこから這い上がりますから」と持論を展開した。
決して高くなかった下馬評を覆した今シーズンの戦いぶりだったが、中澤は「手応えはない」と一刀両断。「足りないことがたくさんあると思う。僕自身もだし、チームとしてもだし、それをどれだけ補っていけるかだと思う。優勝するために強い決意が必要。いろんなものを我慢というか捨てなければいけない部分もある」と改善の余地はまだまだあると続けた。
だからこそ「我慢というか、犠牲にしてまで得られることはあると思う」とし、「今まで以上に全力で。妥協をせずやっていきたい」と早くも来季への抱負を語っていた。
