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【本気のJ1予想】圧倒的な攻撃力を誇る浦和レッズ、目の前に立ちはだかる壁は?…六川則夫編/コラム

◆六川則夫の予想順位

1位:浦和レッズ
2位:鹿島アントラーズ
3位:FC東京
4位:ヴィッセル神戸

◆「シン・デュエル」がスタンダードに

桜の花が落ち切ったならまだしも、満開にすら程遠いこの時期に、早々と今季の順位予想とは、花見酒の肴にもならない企画である。編集部、酒持って来い!と、予防線を張ったところで、結論から入ると、1位に浦和、2位も浦和、3位まで浦和と言いたいが、4節を終えて失点が、柏レイソル、大宮アルディージャの7点に次いで、6点と、奪われた点の多さが気になる。その分、圧倒的なポゼッション率と攻撃力を誇り、10点と、二桁得点を記録しているのは、われらが浦和だけである。

順位予想とは、番記者の予想を見れば明らかなように、贔屓の引き倒しで、その実態は願望そのものである。僕の願望に立ちはだかる壁をあげるとすれば、まず天敵の鹿島だろう。今季、レオ・シルバ、ペドロ・ジュニオールと、Jリーグで実績のある外国籍選手を獲得、さすが鹿島はチームマネジメントに巧みで、懸賞金の使い方もうまい。

以下に続く

この2チームを追走するのが、大久保嘉人、ピーター・ウタカ、髙萩洋次郎、永井謙佑、太田宏介、林彰洋ら積極的な補強で、レギュラークラスを半分以上獲得したFC東京である。髙萩がケガをしたのが残念だが、前田遼一とのホットラインは素晴らしい。永井や大久保ともつながれば、破壊力は、ほかのチームを圧倒する。まさに「Tokyo Explosion」である。

この3チームに追随するチームを挙げるとすれば、現時点ではヴィッセル神戸か。勝負師・ネルシーニョ監督が就任して3年目、シーズンを重ねるごとにチーム力とあわせて結果を残している。関東のサッカーファンにはなじみが薄いが、関西学院大学出身の小林成豪と阪南大学出身の松下佳貴の日本人MF(ともにユニバーシアード代表)に注目をしてほしい。ネルシーニョ好みの選手なので、名白楽の下で今季、さらなる飛躍をするのは間違いない。ということで、あえて順位をつければ、浦和、鹿島、FC東京、神戸となる。当然逆の場合も起こりうる。

最後に旬の話題を取り上げよう。今季、これまでのところ観客動員が好調である。DAZN(ダ・ゾーン)効果も見逃せないが、例年に比べて、週末の天候に恵まれているのが大きい。屋根があろうがなかろうが、やはりサッカーは、晴れた日が気持ちいい。そして、ガンバ大阪やFC東京のような首都圏型のチームが、ヴァイッド・ハリルホジッチ監督の求めるデュエルな戦いをリーグ戦で実戦しているのも力強い。これまではケガのリスクを恐れていたが(実際に今野泰幸、髙萩が壊れた)、Jリーグも、ようやく「シン・デュエル」がスタンダードになりつつある。

文=六川則夫

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