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最少失点のC大阪。ロティーナ監督が求める“ポジショナルプレー”に堅守の秘密があった

 今季よりセレッソ大阪を率いているミゲル・アンヘル・ロティーナ監督は、チームに“ポジショナルプレー”の意識を植え付け、堅守を実現させている。東京ヴェルディ時代に師事した橋本英郎が、9日にDAZNで配信された『Jリーグプレビューショー』で、ロティーナ監督の“ポジショナルプレー”について解説した。

■マークではなく、ポジション取りを優先

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 「ロティーナ監督は、状況、状況でいろんな話をしてくれます。引き出しが多く、自分が気付いていない力に気付かせてくれる監督です」

 そう語るのは、元日本代表の橋本英郎だ。現在、JFLのFC今治に籍を置く橋本は、昨季まで東京Vに在籍し、ロティーナ監督の下で2シーズンに渡ってプレーした。

 スペイン人指揮官の戦術を熟知する経験豊富なプレーヤーは、最近のC大阪の戦いぶりについて、「一番は監督とヘッドコーチの考えているサッカーというのが理解できてきた」と評価する。

 開幕当初こそなかなか結果がついてこなかったが、試合を重ねるごとに安定感を増し、16節からは5試合無敗。21節は首位・FC東京に敗れたものの、着実に順位を上げてきている。

 ロティーナ監督の戦術の特徴は“ポジショナルプレー”にある。近年のサッカー界で頻繁に用いられるフレーズだが、具体的にC大阪が体現する“ポジショナルプレー”とはどういったものなのか。

 「今まで日本のサッカー選手はどうしても、ボールを持っている選手に対してだったり、周りにポジションを取っているほかの相手選手に対して、マークに行きたくなってしまうんですけど、相手選手より、ポジションを取ることを優先する。危険なゾーンを、まずみんなでまとまった形でポジションを取るんです」

 橋本はロティーナ監督が求める“ポジショナルプレー”をそう説明する。

 「今まで自分たちがやって来たこととは、違う部分もあったりするので、最初は戸惑いがあるんですけど、それをクリアしていくと失点を減らすことができる」

 実際にC大阪が調子を上げてきたのは、“ポジショナルプレー”の理解が深まり、守備の安定感が備わってきたことが何よりの要因となっている。

■相手が準備をする前にポジションを変化させる

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 C大阪の“ポジショナルプレー”が上手く機能したケースとして、橋本は第19節の名古屋グランパス戦を例に挙げて、説明する。

 「本来は選手についていくとスペースができてしまいますが、先にスペースを埋めています。(名古屋側は)最終ラインを突破しようと思ってもスペースを先取りされているので、ボールを入れられない。(C大阪は)相手のディフェンスラインでボールが回っている時に、前線の選手から中央のゾーンを守る守備の仕方をしています。一番失点につながってしまう可能性の高いところから順番に消していく。全選手がそれを意識してポジションを取っています」

 セットプレーの場面でも、C大阪のポジショニングは的確だった。

 「CKからの流れで、名古屋がずっと攻め続けていますが、クロスに対して自分たちが取らなければいけないポジションを先に取っています。なので、相手がどこに上げてきても。それぞれの選手がチャレンジできる状態になっています」

 正しいポジションを取り続け、相手に隙を与えない守備を実践するC大阪は、第21節を終えて、リーグ最少の15失点という堅守を誇っている。しかし前節は、首位のFC東京に今季最多となる3失点を喫して、完敗に終わった。なぜ、C大阪の守備は破綻してしまったのか。橋本は、正しいポジションが取れなくなったことが原因だと指摘する。

 「後半、立ち上がりの集中しないといけない時間帯で失点してしまったことでバランスが上手く取れなくなってしまいました。2点目も、普段はファウルの数が少ないと思うんですけど、危険な位置でファウルを犯してしまった。それでセットプレーから2点目を取られたことで、より前がかりに、さらにバランスが崩れた。本来取りたいポジションを取れなくなってしまい、難しい試合になってしまいました」

 とはいえ、C大阪のサッカーには大きな可能性が秘めているという。

 「ポジションは相手チームによってどんどん変わってきますし、フォーメーションも試合のなかで変わってくる。相手が準備をする前に変化させていく。それをセレッソの選手自身が、監督が要求するなかで理解していく。それができていくと、どんどん進化していくと思います」

 FC東京には完敗を喫したC大阪だったが、巻き返しを狙う今節はホームに鳥栖を迎える。ロティーナ監督が求める“ポジショナルプレー”はどこまで機能するのか。C大阪の選手たちのポジション取りが、注目ポイントとなる。

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「※」は提携サイト『 Sporting News』の提供記事です

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