2017-08-31-japan-asano(C) Getty Images

日本代表をW杯に導いた浅野拓磨…「ヒーローになる」気持ちが生んだ決勝ゴール

2018 FIFAワールドカップロシア アジア最終予選 第9戦が31日に行われ、日本代表は埼玉スタジアム2002でグループB3位のオーストラリア代表と対戦した。日本は浅野拓磨と井手口陽介のゴールにより2-0で勝利し、ロシア・ワールドカップへの出場権を獲得。6大会連続で、本大会への切符を勝ち取った。

22歳のストライカーがスタメン起用に結果で応えてみせた。浅野が先発入りを聞かされたのは前日夜のミーティング。試合前は緊張することが多いようで、「緊張しないような準備をしたら良いんですけど、それは無理なので」とドキドキしながら「大舞台に強いんだって言い聞かせるぐらいで」ピッチに入ったという。

試合前から狙いはハッキリしていた。「相手の裏は弱点だと思っていました。中盤で(味方が)ボールを持った時、逆サイドからの抜け出しは常に狙っていましたし、そこから点が取れると思っていた」と、まさに狙いがハマったのが先制点の場面。41分、左サイドの長友佑都が右足で「最高のボール」を入れると、浅野は相手DFの裏に抜け出し、左足ダイレクトシュートをゴール右下に沈めた。

「空中のボールもゆっくり見えていましたし、前で大迫(勇也)さんが潰れた動きも見えていましたし。『ここまで誰も触らずに通ってくれたらゴールだな』って考える時間もあった」と余裕を持ってシュートまで持ち込めたという。

満面の笑みで“ジャガーポーズ”を披露した殊勲のヒーローは、これまで勝ち点を積み上げてきた仲間に感謝を示しつつ、「今までに貢献できていなかったからこそ、最後の最後で貢献して、『もうここで決めたらヒーローだ』って自分に言い聞かして。ヒーローになるんだっていう気持ちでやった」と振り返る。

チームは6大会連続のW杯出場を決めたが、主将の長谷部誠が「予選に出られたからといってワールドカップに出られる選手は誰もいない」と語るように、これからは23人の登録枠をめぐる戦いが始まる。「まだまだだと自分では自覚していますし、日本としてまだスタート地点に立っただけで、自分自身はまだスタート地点にも立ってないと思う。ワールドカップのメンバー発表があるまで、それがスタート地点だと考えて、しっかりスタート地点に立てる準備をしていきたい」とロシア行きを見据え、改めて気を引き締めた。

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