2017-03-28-japan-halil©Getty Images

日本代表は勝って兜の緒を締められるか?ハリルが語る反省点と残り3試合への決意

勝って兜の緒を締める――。まさにそんな試合となった。

日本代表は28日に行われたロシア・ワールドカップ・アジア最終予選でタイ代表に4−0で勝利し、勝ち点3を積み上げた。2戦2勝という最高の結果を得て3月の連戦を終えることになった。

もっとも、スコアほど相手を圧倒したわけではなかった。前後半ともに立ち上がりはタイの出足の速さに戸惑うシーンが見られた。特に後半は押し込まれ、久保裕也がゴールを決めるまで、予断を許さない状況を作られた。試合後、主将の吉田麻也が「ハッキリ言って課題が多い試合になりました」と話したことが、日本の出来を物語っている。

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ヴァイッド・ハリルホジッチ監督も同様だ。「素晴らしい勝利でした。しかし、不満を抱く点もありました」と語り、タイの質の高いプレーを称賛する場面も見られた。

単純なミスが多かったという指摘に対しても「嬉しくない点ですね。気を抜いてしまったのか、ハードワークが少し低下したと思います。フラストレーションを感じるようなパスのクオリティになってしまった時間帯がありました。今日の対戦相手がより高いレベルの対戦相手のチームだったら全く違った展開になってしまったかもしれません。こういったことからも、我々は教訓を得なくてはいけません」とチームを戒めている。

これから日本代表はハリル監督が言う「厳しい相手」との戦いが待っている。中東でのイラクとの戦い、当初最大のライバルと目されていたオーストラリアとの激突、そして最後はサウジアラビアと敵地で対戦する。

今後に関して、指揮官はこう続けた。

「これからの3試合は今日よりさらに難しくなる。より良いコンディション、集中力を高めていかないといけません。選手たちにはロッカールームで『6月にまた会いましょう』と話をしました。最終コーナーを曲がり、直線に入ってきています。イラク戦は非常に難しい戦いです。しっかり準備して、結果を出せばワールドカップに大きく道が開けていくと思います」

ワールドカップ予選は結果がすべて。だからこそ、タイ戦に関しても勝ち点3を手にしたという結果が最も大事な点だ。

もっとも、指揮官が指摘するように、これからの3試合は今回の試合と比べものにならないほど、厳しいシチュエーションで行われる。終盤になるにつれて、ワールドカップ出場へのプレッシャーもよりのしかかっていくことだろう。

タイ戦は必ずしも完璧ではなかった。しかし、日本代表は結果という唯一無二の成果を手にし、かつ「W杯出場に向けて必要な改善点がある」という収穫を得た。内容は決して褒められたものではなかったかもしれないが、だからこそ、タイ戦の反省を糧にして残り3試合を戦っていけるはずだ。

日本代表はロシアへと続く道のりを歩み続けられるのか。それとも途中で道が途絶えてしまうのか。泣いても笑っても残り3試合。次なる戦いは6月、イラクとの戦いだ。

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