2020年カタール・ワールドカップ(W杯)アジア2次予選前半を4連勝で折り返した森保ジャパン。だが、ここまでの苦戦を踏まえるとチームの底上げは不可欠だ。来年の2次予選後半戦、秋から始まる最終予選に向けて、さらなるメンバー拡充、戦い方の多様化は重要なテーマと言っていい。ベネズエラ代表戦(大阪)は選択肢を広げる絶好のチャンスだ。
■軸は既存戦力だが手薄なポジションも

今回の代表ウィークに際し、2次予選・キルギス代表戦(ビシュケク)と国内での国際親善試合・ベネズエラ戦で別のメンバーを招集した森保一監督。ベネズエラ戦に向けては、長友佑都(ガラタサライ)や吉田麻也(サウサンプトン)、南野拓実(ザルツブルク)らキルギス戦にも出場した主力が不在となる。
その一方で、森保監督は前日会見で「キルギス戦を戦った選手を軸にメンバーを考えていきたい」との方針を打ち出した。フォーメーションについても、「4バックのシステムをスタートで使いながら、試合の途中でどうしていくかを考えたい」と、あくまでこれまでの戦いをベースに置くことを前提としている。
台頭を目論む選手たちには、前回先発した柴崎岳(デポルティーボ・ラコルーニャ)や原口元気(ハノーファー)、途中出場組の中島翔哉(ポルト)や山口蛍(ヴィッセル神戸)らとの絡みの中で強烈な個性を発揮してくれることを期待したい。なかでも特に奮起が求められるのは、キルギス戦と比較して手薄になっているポジションの選手たちだろう。
まず注目すべきなのが守備陣。キルギス戦で好セーブを連発した権田修一(ポルティモネンセ)と最終ラインの一角を占めた植田直通(セルクル・ブルージュ)は残っているものの、長友、吉田、酒井宏樹(マルセイユ)というW杯経験者が揃って外れている。とりわけ、両サイドバックの穴埋め役が見つからない限り、森保監督も安心感を持って今後のチーム作りを進められないだろう。
ベネズエラ戦では、右に室屋成(FC東京)、左に佐々木翔(サンフレッチェ広島)が入る見通しだ。安西幸輝(ポルティモネンセ)の台頭や、冨安健洋(ボローニャ)の右サイド起用というオプションにも目処が立ったことにより、室屋と佐々木は代表に入ったり出たりを繰り返すようになった。再び常連組の地位を確立させ、さらに酒井と長友とは違う存在価値を示すことが今回のタスクだ。室屋は攻撃面のアグレッシブさ、佐々木は守備の安定感という強みをしっかりと生かしながらプレーすることで、チームに幅をもたらす。
■前回予選の功労者にも重要な場
(C)Getty Imagesまた、攻撃陣も伊東純也(ゲンク)が欧州に戻り、堂安律(PSV)と久保建英(マジョルカ)もU-22代表専念となったため、サイドアタッカーの枚数が薄くなっている。今回の顔ぶれを見ると、中島、原口、浅野拓磨(パルチザン)と新戦力の古橋享梧(ヴィッセル神戸)の4枚が候補に。トップ下の南野がいないことから、中島は中央に回ることも考えられる。であれば、左右のサイドは主に原口と浅野に託されることになる。この2人も森保体制で重用されてきたとは言い切れないだけに、ベネズエラ戦ではこれまでの序列を覆すような大仕事を見せる必要がある。
原口に関しては、キルギス戦で1年ぶりの直接FK弾を決めたばかり。「ここからもう1回ポジション争いに臨んでいけるなという気持ちになった」と力強く語っていたが、その勢いをさらに加速させるためにも、ベネズエラ戦では攻撃陣をリードするような働きに期待したい。2018年ロシアW杯最終予選で4連続ゴールを挙げた男には、もっと際立った活躍ができるポテンシャルがある。現在のハノーファーでの苦境からの脱出も視野に入れ、この試合をさらなる前進への契機にしたい。
浅野にしても、2次予選は10月にアウェイで行われたタジキスタン戦(ドゥシャンベ)の後半19分からピッチに立っただけ。その試合で得点という結果を残したことは朗報だったが、当人は決して満足していない。
「(タジキスタン戦で)ゴールは取りましたが、それ以上に心残りのプレーの方が多かった。チャンスがあれば絶対に決めるという気持ちでいます」
浅野はそう奮起を期して今シリーズに参戦している。彼も2年前のオーストラリア戦(埼玉)でロシアへの切符獲得につながる先制弾を叩き出した選手。当時の輝きを取り戻すだけでなく、今後に一層の飛躍を果たしていく意味でも、ベネズエラ戦は極めて重要な場となる。
そして、初招集のスピードスター・古橋にもチャンスが巡ってくるかもしれない。アンドレス・イニエスタらとの共演で飛躍的成長を遂げ、今季J1で9ゴールをマークしている彼は非常に興味深い存在だ。「結果を残せるようになってきましたし、動き出しの部分や1つ1つの技術は前より伸びている」と本人も自信をのぞかせており、初代表のピッチ上での一挙手一投足を楽しみにさせてくれる。
■新戦力に求められる“スペシャルな特徴”の発揮
(C)GOAL12月の東アジアカップ(韓国)は残されているものの、欧州組を含めた森保ジャパンの活動はこの試合が年内最後。このタイミングでの戦力の融合を大仰には掲げていない森保監督だが、新戦力に対する期待は確かに抱いている。
「スペシャルな特徴があり、それぞれ強味を持っている選手の集まり。まずは自分の良いところを発揮してもらいたい。チームのコンセプトの中で持ち味を発揮して欲しい」
2020年の次なる戦いに向けて、ここまでの常連組に割って入る選手は出てくるのか。強豪・ベネズエラを相手に誰が“スペシャルな特徴”を発揮するのかを、冷静に見極めたい。
取材・文=元川悦子
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