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数字では横浜FM有利、相性ではFC東京有利。優勝決戦の見どころを水沼貴史氏が徹底解説

 明治安田生命J1リーグは7日に今季の最終節を迎える。注目は首位の横浜FMと2位のFC東京の直接対決。15年ぶりの戴冠か、悲願の初優勝か。この一戦ですべてが決することになる。この試合を解説する水沼貴史氏が、DAZN(ダゾーン)の『Jリーグプレビューショー』で試合の見どころを語っている。横浜FMが優位と見られるなか、果たして水沼氏の見解は?

■FC東京に懸念材料は2トップの状態

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 優勝をかけた両チームが、最終節で直接対決を迎える――。

 混戦のリーグ戦を象徴するしびれるクライマックスとなったが、両者の勝点差は3ポイント離れており、横浜FMとすれば勝点1でも加えれば、優勝が決まる状況だ。また、たとえ敗れても、得失点差で大きく上回っているため、3点差以内での敗戦でも優勝が決定する。

 逆にFC東京は4点差以上での勝利が絶対条件。横浜FMが圧倒的に優位と見られるが、水沼氏は決して簡単にはいかないだろうと、見立てている。

 「(FC東京の)長谷川健太監督のほうが相性的にはいいんですよね。今年も4-2で勝ったし、昨年も5-2と1-0で勝っている。マリノスが有利な条件にはなっているけど、だからこそ油断とか隙とかいろんなことが絡み合う。(前節の試合後に)不敵な笑みを浮かべていましたから、長谷川監督は」

 この大一番は、出場停止やケガ人の状況などで、両チームともにベストメンバーが組めないことが予想される。どんなメンバー構成になるかが、この試合の第一のポイントとなるだろう。

 まず、横浜FMはボランチの扇原貴宏が出場停止となる。水沼氏はその代役を渡辺皓太だと予想する。「ボールにアタックすることに関しては、渡辺もできますから」と、東京ヴェルディから途中加入した東京五輪世代のボランチが、スタメンに名を連ねることになりそうだ。

 一方のFC東京は、右サイドバックの室屋成が出場停止となる。

 「彼は右サイドで、アップダウンもそうですけど、守備やクロスでも威力を発揮する選手。ここに誰を持ってくるか」

 そう語る水沼氏は、いくつかの選択肢を挙げた。

 「オ・ジェソクが右に来る可能性もあるし、岡崎慎を使ってくる可能性もある。岡崎はビルドアップもできますし、1対1の強さもある。オ・ジェソクであれば、守備に関しての計算ができる」

 FC東京にとって室屋の不在以上に心配なのが、前節負傷交代した永井謙佑とディエゴ・オリヴェイラの状態だ。

 「2トップが2人とも厳しいということになれば、前節途中から入った田川(亨介)とナ・サンホ。もしくは田川を1トップとして、神戸戦でもやりましたけど、(ボランチの)髙萩(洋次郎)を前目にする。そして橋本(拳人)の横にアルトゥール・シルバを入れてくる可能性もあるかなと思います。あるいは三田(啓貴)をボランチに落として、大森(晃太郎)を右に使ってくる。FC東京は完全非公開にしているので、いろんなシミュレーションをしていると思う」

■FC東京は髙萩、横浜FMは喜田がキーマンに

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 4点差以上での勝利が求められるFC東京にとっては、いかに得点を奪えるかがこの試合のテーマとなる。横浜FMの守備を攻略する攻撃のポイントは、果たしてどこにあるのか。

 「マリノスは当然中央のところに人をかけてくるんだけど、バランスがそんなに良くない時もあります。そうなった時にFC東京が狙うのはサイドバックの背後のスペース。CBの横のスペースを上手く使えるかどうかでしょう。当然、マリノスもそこを使われたくないので、しっかりとここ(中盤のボールホルダー)に対してプレッシャーに行く。そこをFC東京はどのように回避して、大きなスペースがあるところにボールを持っていけるかがポイントになるでしょう」

 その攻撃のカギを握るのは、髙萩だと水沼氏は言う。

 「彼はワンタッチとか、少し長めのボールとかで、ハイラインでくる相手に対して、スペースを取れるボールを出せる。特に強度の高いプレッシャーが来る相手には、フリックやワンタッチパスで局面をかいくぐることができます」

 一方、横浜FMのキーマンは誰になるのか。

 「FC東京がどんどん前に来る。もしくは、来ない場合もある。相手の出方によって、ピッチの中で修正、改善、意思の統一が今年のマリノスはできている。そのキーマンが喜田なんです。彼が『こういう状況だから引いてもいい』『もっと激しくプレッシャーに行こう』と、コントロールしている。ハイプレス・ハイラインでやっているイメージが強いけど、ちょっと引こうぜということも今季はある。彼がいかにリーダーシップを持ってコントロールできるかが、ポイントになるでしょう」

 得点が欲しいFC東京が攻める展開が予想されるが、横浜FMとしても攻撃スタイルを貫き、勝って優勝を決めたい思いもあるだろう。いずれにせよ、優勝がかかる大一番は、両者が持てるすべてを出し切った激しい戦いが期待される。

 「こういうシチュエーションのなかでやれる選手は幸せだと思う。どっちかが笑って、どっちかが泣くことになるけど、それを含めて90分に凝縮してほしいなと思います」

 日本中が注目する最終節での優勝決定戦。最後に笑うのは横浜FMか、それともFC東京か。7日の14時に運命のキックオフを迎える。

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