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Jose Mourinho Man UtdGetty Images

恵まれたユナイテッドと悪夢のスパーズ…CL組み合わせの勝ち組と負け組

2017-18シーズンのチャンピオンズリーグ・グループステージの組み合わせにより、魅力的な試合、待望の顔合わせ、そして興味深い再戦が組まれることとなった。

しかしながら、木曜の夜にモナコで行われたドローを受けて、いくつかのチームは厳しい組み合わせとなった。『Goal』では、グループステージの組み合わせを勝ち組と負け組という視点で見ていくとしよう。

以下に続く
Champions League draw GFX

勝ち組:マンチェスター・ユナイテッド


Jose Mourinho Manchester UnitedGetty Images

ベンフィカとバーゼルと同組となったことで、サー・アレックス・ファーガソン時代にグループステージで敗退したレアな思い出がよみがえった。そしてもう1チームであるCSKAモスクワとも2年前のグループステージで同組になり、ともにグループリーグ敗退を味わった。

しかしこの組み合わせは、もしユナイテッドが自分たちで対戦相手を選べることができたら選んでたであろうチームと同じような顔ぶれ、つまりノックアウトラウンドに進むにはそこまで難しくないものとなった。ジョゼ・モウリーニョは彼らにとってマストとも言える首位通過に並々ならぬ自信を持つだろうし、それができなければ失敗と呼ばれるはずだ。

文=クリス・ヴォークス(マンチェスター・ユナイテッド担当)


勝ち組:リヴァプール


Sadio Mane LiverpoolGetty Images

第3ポットだったリバプールは俗に言う死の組に振り分けられる可能性があった。しかし、スパルタク・モスクワ、セビージャ、マリボルという組み合わせとなったことで、チャンピオンズリーグの舞台に返り咲いたリバプールは2009年以来のノックアウトステージ進出の可能性が高くなった。

2016年のヨーロッパリーグ決勝、後半の逆転劇でリバプールを下したセビージャについては今更ユルゲン・クロップに何かを言う必要はなく、16シーズンぶりのロシアチャンピオンとなったスパルタクについてもそう簡単な相手と捉えるべきではない。しかしながら、(ディフェンスラインの不安定さは心配なところではあるが)サディオ・マネ、ロベルト・フィルミーノ、モハメド・サラーの攻撃トリオによって2014年のグループステージ敗退の汚名返上をする力は十分に備わっている。

文=マーク・ドイル(特集担当副編集長)


勝ち組:マンチェスター・シティ


Pep Guardiola Manchester CityGetty Images

イングランド国内のカップ戦において、敵地で1部クラブ(ウェスト・ブロムウィッチ)との対戦が決まったことでファンたちはアンラッキーだと感じていたが、チャンピオンズリーグでは好ましい組み合わせを引き当てた。

シャフタール・ドネツク、フェイエノールト、ナポリ。ナポリはヨーロッパでも強豪クラブの一つであり、ジョゼップ・グアルディオラ率いるシティは、欧州で苦しんでいる時期でもあり、甘く見ることはできない相手ばかりであるが、グループステージ突破を逃す可能性は低いはずだ。

ポット3の位置付けであったナポリであるが、手強い相手であり、かつホームでは特に強さを発揮するチームだ。しかしレアル・マドリーやバイエルン・ミュンヘンのようなトップクラスのチームとの対戦を避けられたことにより、シティにとっては間違いなく良い組み合わせと言って良いだろう。

文=サム・リー(マンチェスター・シティ担当)


勝ち組:モナコ


Kylian Mbappe Monaco 2017Getty Images

昨シーズン、モナコの準決勝進出を導いたのはキリアン・ムバッペの活躍であり、9月1日を前に濃厚と言われているパリ・サンジェルマンへの移籍が成立すれば、昨シーズン同様の躍進を狙うチームにとっては明らかに大打撃となる。しかし、リーグ・アンでは開幕から無傷の4連勝を飾っているモナコにとっては、ポルト、ベシクタシュ、そしてRBライプツィヒと同組となったとはいえ、今シーズンもノックアウトステージに進むことは濃厚と考えてよいだろう。うまくバランスのとれたグループで、特に実力の落ちるチームはないが、モナコは勝ち抜ける力を備えている。

文=マーク・ドイル(特集担当副編集長)


負け組:トッテナム


Mauricio Pochettino TottenhamGetty Images

トッテナムは過去2年間、イングランドのベストチームであると言われているが、欧州の舞台では良いところを見せられないでいる。昨シーズンも彼らは勝ち抜けが期待できるグループに入ったが、結果的に3位に終わり、ヨーロッパリーグに駒を進めることとなった。そして今シーズン、トッテナムが同グループとなったのは、前シーズン王者のレアル・マドリーと2シーズン前のヨーロッパリーグベスト16でトッテナムを粉砕したボルシア・ドルトムントである。

さらに、仮住まいのウェンブリーでホームを戦うことは、マウリシオ・ポチェッティーノ率いるトッテナムよりもむしろアウェーチームの力を引き出す要素となるかもしれない。多くの海外クラブにとってウェンブリーで戦うことは小さくないモチベーションになるだろう。

文=マーク・ドイル(特集担当副編集長)


負け組:チェルシー


Antonio Conte ChelseaGetty Images

チェルシーにとっては、グループステージ突破をかけた三つ巴の争いの様相を呈するグループに入ったことで、移籍市場が閉まる前に選手補強を求めるアントニオ・コンテの声はさらに大きくなったことだろう。そして、10時間以上の移動を伴うカラバグとのアウェー戦も、チーム力が試される一戦となるだろう。

もちろん、2014年と2016年のファイナリストであるアトレティコ・マドリーとの試合も、彼らがヨーロッパ王者となる資格があるかどうかを図る機会となり、またジエゴ・コスタの移籍問題もこの一戦にスパイスを加えることになるだろう。またコンテは、ローマも強く警戒しており、ローマの成功はコンテが長らく獲得を望んでいるラジャ・ナインゴランのダイナミズムに依るところが大きい。

文=ニザール・キンセラ(チェルシー番記者)


負け組:セルティック


Brendan Rodgers CelticGetty Images

組み合わせ抽選会の前にブレンダン・ロジャース監督は、セルティックの目標はクリスマス後もヨーロッパの舞台での戦いを続けることだと語った。しかし、バイエルン・ミュンヘン、パリ・サンジェルマン、そしてアンデルレヒトと同組となったことで、ノックアウトステージへの勝ち上がりは相当困難なミッションのように思われる。

事実、ヨーロッパリーグへの出場権さえ、昨シーズンのヨーロッパリーグ準々決勝でマンチェスター・ユナイテッドを延長戦まで追い詰めたアンデルレヒトが同組であることを考えるとなかなか難しいはずだ。

セルテック・パークの雰囲気はバイエルンやパリSGのようなトップクラスのチームでさえ苦しめてきた過去はあるが、プレーオフのセカンドレグでアスタナ相手に4失点も喫した守備陣では、多くの勝ち点を獲得するのは難しいと言わざるを得ないだろう。

文=マーク・ドイル(特集担当副編集長)

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