【徹底解説】アーセナル戦で久保建英が起用されなかった理由

コメント()
(C)Getty Images

「レアル・マドリーで過ごす1ヶ月は、他のクラブでは1年分に相当する」。史上最高のフランス代表とレアル・マドリーでジネディーヌ・ジダンとともにプレーしたクロード・マケレレは、先に私が行ったインタビューでそう語った。マドリーでプレーすることの重圧は計り知れず、それでも計るとすれば、彼みたいな表現となるのだろう。だからこそジダンは、若手選手たちの扱いに最大限の注意を払っているわけだ。

インターナショナルチャンピオンズカップのアーセナル戦で、ロドリゴ・ゴエスと久保建英はウォームアップも行わなかった。それはたまたま、ということでは決してない。18歳の両選手は、バイエルン・ミュンヘン戦の活躍によって称賛の的となったが、だからこそジダンは起用について用心深くなっている。ジダン、そして彼のアシスタントコーチであり、育成年代の指導のスペシャリストとしても知られるダヴィッド・ベットーニは、若手選手の扱いに敏感だ。二人にとってもバイエルン戦のロドリゴと久保は素晴らしかった。しかし、そのために線引きが必要となるのである。

■ジダンの哲学

2019_7_24_zidane2

ジダンはアーセナル戦でデ・ラ・フエンテ、セアオネ、フィダルゴとカスティージャの他の3選手に出場機会を与えた。その理由は、ロドリゴと久保が大きな責任を背負った状態でラウール・ゴンサレス率いるチームに合流することを嫌ったため。彼ら二人がカスティージャで最も注目を集める存在となるのは間違いないし、そのことに抗うのは難しい。だがジダンは、シーズンが始まってもいない段階で、自らの手で若手をスターに祭り上げることを嫌ったのだった。

ジダンは久保に満足している。18歳ながら精神的に成熟し、フットボールだけに情熱を傾ける様に好感を覚えている。しかしその一方で、彼が隅々まで好奇の目にさらされるようなことはさせまいと心に誓っている。日本人MFがカスティージャに合流するとき、鳴り物入りの、噂のエリート選手として扱われることは避けなければならない。そう、考えている。

久保とロドリゴは、カスティージャで主役となる道を歩むことになるだろう。だがしかし、その道はシーズン中の日々の練習、試合によって歩を進めるものにほかならない。

ジダンのアーセナル戦における起用法は彼ら二人のほか、ほかの選手たちに対するメッセージでもあった。ジダンはただただ、フットボールに従事する男だ。彼にはフットボールの倫理が内在しており、ロッカールーム内の序列がどうあるべきかという明確な考えを持っている。

クラブ首脳陣の中には、久保とロドリゴがアーセナル戦に出場せず、不満を抱える人間が間違いなく存在しているだろう。しかしジダンは、ほかの選手たちが久保とロドリゴと同等の熱意を持って、自分たちの立ち位置を守ろうしていることだって理解している。彼が様々な段階を経ずして、これまで功績を挙げてきた選手たちを無視して、若手を登用し続けることなど、あり得ないのだ。

文/ミゲル・アンヘル・ララ(Miguel Angel Lara)、スペイン『マルカ』レアル・マドリー&スペイン代表番記者
翻訳/江間慎一郎(Shinichiro Ema)

▶サッカー観るならDAZNで。1ヶ月間無料トライアルを今すぐ始めよう

【関連記事】
DAZNを使うなら必ず知っておきたい9つのポイント
DAZNが「テレビで見れない」は嘘!6つの視聴方法とは?
DAZNの2019年用・最新取扱説明書→こちらへ ┃料金体系→こちらへ ※
【簡単!】DAZNの解約・退会・再加入(一時停止)の方法を解説 ※
【最新】Jリーグの試合日程・放送予定一覧/2019シーズン
Jリーグの無料視聴方法|知っておくと得する4つのこと
「※」は提携サイト『 Sporting News』の提供記事です

Goal-live-scores

閉じる