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川崎F・中村憲剛、苦節十年の末つかんだ初タイトルに「本当に長かった」

川崎フロンターレが今シーズンの明治安田生命J1リーグを制した。川崎Fで15年を過ごし、待ちに待った初タイトルを手にした中村憲剛が、今季を振り返った。

2位で迎えた川崎Fは、最終戦で大宮アルディージャに5-0の大勝を飾り、逆転優勝を果たした。首位の鹿島アントラーズとの勝ち点差は最大で「8」開くなど、優勝は絶望的と思われたが、15戦無敗を続け、怒涛の追い上げに成功。悲願の初タイトルを獲得した。

「最初は、ケガ人も含めてなかなか勝ちきれない試合が多くて苦しかった」と、序盤を振り返る中村は、「夏を過ぎてからは自分たちの思い描いていたサッカーもできるようになってきて、特にホームの等々力では相手を圧倒的に勝てる試合が増えて、勝利し続けることで自分たちにも自信が出てきた」と、徐々に自信を身につけていったと話す。

しかし、Jリーグルヴァンカップ決勝では初タイトルが懸かりながら、序盤のミスが響き、セレッソ大阪に0-2で敗北。手が届きかけた初タイトルのチャンスをふいにしてしまった。

「ここ1カ月半、2カ月はすごく苦しい戦いだった。本当にチームがそのままバラバラになってもおかしくないような、そういう負け方をしたので」

それでも、リーグでは15試合無敗を達成し、逆転でのリーグ優勝。「自分たちが諦めたらそこで終わりという状況だったので、自分たちからギブアップすることはなかった」と強い気持ちを見せた中村は、「誰も下を向かずに、とにかく優勝するんだという強い気持ちを持っていた。試合を行うたびに『もうここで負けたら終わり』っていう試合を何試合も乗り越えてきて、今日も負けたら終わりっていうところで、ホームでしっかり良いサッカーを見せて勝ち切れた」と、全員が苦杯を喫したルヴァンカップやACLを乗り越えてつかんだ初タイトルであったと語る。

苦節十年の末、手にした初タイトルは、中村にとって15年越しの悲願成就だった。「15年分ですから。本当に長かったなと。自分がやってる間に優勝できるのかなと考えたりもしたので。だからこそ、ただただ嬉しかったし、ホッとした」と現在の心境を口にした。

ホーム・等々力で成し遂げた優勝については「今日の景色は本当に素晴らしい最高のものでした。これ見るために1年間頑張ってきた」と満足の表情。

初めて味わう嬉しさと感動を経験したからこそ「やっぱりこの思いをもう一回したい」と語る中村。「貪欲に2連覇は狙っていけると思いますし。何より鬼木さんが、あれだけしっかりやってくれるんで、またみんなで頑張りたいです」と、連覇に向けて邁進する姿勢を見せていた。

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