2017-09-06-japan-Vahid_Halilhodzic(C) Getty Images

「失望していない」ハリルホジッチ、サウジ戦黒星も伸びしろを確信「どんどん成長させる」

2018 FIFAワールドカップロシア アジア最終予選 第10戦が5日に行われ、日本代表はサウジアラビア代表と対戦した。6万人を超える大観衆の中で行われた試合は、後半に日本が一瞬のスキをつかれて先制を許し、0−1でサウジアラビアに敗れた。試合後、ヴァイッド・ハリルホジッチ監督が記者会見に出席した。

ハリルホジッチ監督はまず「サウジアラビアの勝利と予選突破をたたえたい」と対戦相手を祝福した上で、「しかし私は、この予選の最後を勝利で飾りたかったので、少し悲しい気分だ。我々の戦いが敗戦に値したのかは分からない」と続けた。「疲労もあり、デュエルの局面で相手に食らいつくシーンが減っていた。攻撃では大胆なプレーとボールコントロールが足りていなかった」とプレーへの不満を述べたものの、「しかしこのチームには、まだまだ伸びしろがある。W杯までにどんどん成長させていきたいと思う」と、本大会までのさらなるレベルアップを誓った。

また選手起用については、「大迫(勇也)がメンバーに入っていなかったのは、岡崎(慎司)と杉本(健勇)にチャンスを与えるためだ。本田(圭佑)については、(クラブでの)出場時間も短く、試合勘が欠けているのは分かっていたので、45分限定で使った。彼は今、リズムやゲーム勘の部分でトップレベルではない。今後もトレーニングで努力して、しっかり取り戻してもらいたいと思う」とその意図を説明。

以下に続く

ゲームでは前半を比較的優位に進めたものの、後半、サウジアラビア代表がFWフハド・アルムワラドを投入したことで流れが変わる。そして63分、そのアルムワラドに決勝ゴールを許した。「あの選手(アルムワラド)が途中から入って、激しいプレーをすることは選手には伝えた。試合のデータを見たが、(日本には)8つのチャンスがあった。それだけあれば点を取らないといけない。ただ疲れはあったし、移動や暑さや湿度の影響もあってか、爆発力がなかった。こういったゲームに慣れていない若い選手もいて、ゲームコントロールやボールコントロール、さらには大胆さが欠けていたかもしれない」と敗因を分析する。

しかし「私は今日の姿を見て、失望はしていない」と言い放つハリルホジッチ監督。「連続したプレーも見られた。2、3点は取れていたと思う。その中には(ゴール)ラインのところでクリアされたシーンもあった。選手もいいプレーを見せていたが、細かいところで運が足りなかった」と勝負のあやを悔やんだ。

「もしかしたら運が味方したかもしれないが、今日は相手が勝利した。両チームとも、今日はしっかり戦った。もしかしたら、モチベーションで相手が高かったのかもしれない。先日のオーストラリア戦のようなゲームを、短い時間で再現するのは難しかったかもしれない。相手をたたえたい。おめでとうございます」と再びサウジアラビア代表のW杯出場を祝福する言葉で会見を締めくくった。

広告