キリンチャレンジカップ2017が6日に行われ、豊田スタジアムで日本代表とニュージーランド代表が対戦。試合は1-1で迎えた87分、MF倉田秋のヘディングシュートで日本が勝ち越しに成功する。このゴールが決勝点となり、日本が2-1で勝利を収めた。
ベンチスタートだった倉田は82分、同じガンバ大阪でプレーするMF井手口陽介と交代でピッチに送り出される。ヴァイッド・ハリルホジッチ監督からの指示は「攻撃的に行って、止まるな」だったという。そして、ピッチに入ってから5分後に結果を残す。
「もう出たら絶対やってやろうという思いで、前半からずっと見ていたので、ホントにそういう形になって良かった」と興奮気味に話す倉田。得点シーンについて聞くと、倉田は「左サイドで（乾）貴士が持ったら、ほとんど崩してくれてクロス上げてくれる状況やったんで、中で突っ込んでいけば何か起きるかなと思って。それをずっと信じてやってた結果、ああいうゴールにつながった」と振り返る。そして、ボールを挙げた乾、折り返した酒井宏樹に「みんなのおかげで取れたゴールやった」と感謝の言葉を述べた。
ヘディングシュートのイメージはないが。記者からそう指摘されると、「いや、意外とヘディング、俺、年に1回くらいは取ってるんで」と笑いを誘う。さらに「いや、まあ、あれは頭で反射的に行きました」と続ける。試合終了後に頭を押さえていたが、「試合が終わってから痛くなってきて。たぶんシュート決めた時にGKが突っ込んで来てたらしくて、あの時はアドレナリン出てて、覚えてなかったんですけど」と興奮していた様子をうかがわせた。
今回のゴールは、W杯メンバー入りに向け、大きなアピールとなったはずだ。倉田も「前までは本当に手の届かない、すげえところやなと思ってたんですけど、最近代表に呼ばれるようになり、行ける可能性があるのが分かるのと分からないのでは、考え方が全然違って、やっぱり世界とやりたいって思いは強くなってきますね」と、力強く語る。
「やっぱ特別ですよね。本当に気持ち良かったですね」と感慨深げに話す倉田だが、「全ての面でまだまだ自分は、たぶん監督が満足行くようなプレーはできていない」、「いままでのサッカー人生で自分のプレーに満足したことは1回もない」と語るなど、気を引き締めることも忘れない。今回は途中出場で結果を残したが、「最初から出て、90分そういうプレーを毎試合やりたい」と、あくまでも先発出場を狙う姿勢を見せた。